厄日

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マイナス30度近い低温.極夜明けの行動第一弾として,南方ルートの工作を開始.一次隊が最初に「昭和基地」と命名した歴史的場所の「昭和平」を目指す.ルート図の緑の線は今日の私の動線で,赤は流失した向い岩ルート,青は今回作成した南方ルート(Lルートと命名),黄は前次隊の南方ルートである.

しかし,西オングル島へ入る手前に,海氷が流されたときにその破片が吹き寄せられてできたと思われる乱氷帯(下の写真)が出現し,我々の行く手を阻んだ.昭和平への未練を残しつつ,これ以上の前進をあきらめて引き返す.

image引き返しぎわに,沈みっぱなしだった太陽が北の水平線すれすれのところに現れた.上辺がつぶれた四角い太陽だ.計算では極夜明けの日の出は17日頃のはず.どうやら,蜃気楼と同じ原理で,水平線の下の太陽が浮かび上がって見えたらしい.

記念すべき太陽との再会に,カメラを向けようとしたけど,低温のためほとんど動作せずくやしい思いをする.基地でも,みんな注目したそうだ.いい写真も撮っていることだろう.

基地に帰って,野外行動の後片付けをすませて仕事場に戻ったら,暖房機が止まっていた.ついにやってしまいました...棟内全凍結.なぜか温風でも不凍液でもなくて真水を使った温水循環式になっているこの棟の暖房機器は,ほぼ壊滅.まだ極寒期が続くというのに...おそらく来夏まで復活はなし...調達参考意見提出時期だったことがせめてもの救い...それにしても大変な失態である...

これからプロジェクト本番なのに,応急処置やら引っ越しやら,後始末に追われそう.

ルート工作では,ちょっとしたヒヤリ・ハットもやらかしたし,今日は人生の中でも最大規模の厄日である.

気持ちに余裕がないとき,行動パターンの変わり目,多忙,更年期障害?こんな時はちょっと一呼吸置きたい気分だけど,なかなかそうもいかない.どうしたものか...