氷河・氷床 一覧

氷芯関連最新トピック

Natureの最新号にのっている,ヨーロッパの連合部隊が南極のドームCで実施したアイスコア掘削プロジェクトの成果報告を読む.

このプロジェクトの成果が公表されたものとしては,これが最初のものだということで,これまでに南極氷床で得られたアイスコアとしては最も古い過去74万年までさかのぼる記録が得られたらしい.重要なのは,現在の間氷期にもっとも近い長さがあるといわれるMIS-11の間氷期を含む記録が得られ,現在の間氷期の良いアナロジーとして有望な資料となりえるだろうということ.

院の受験手続きが始まるのをひかえて,問い合わせが多くなってきた.今日も,メールで数件あり,実際に札幌まで出向いてきた学生もいる.こちらとしては大歓迎.

そういえば,今回のNatureには,本編に加えてFeatureや Viewsの項にも特別記事があるんだけど,どの記事もアレにピッタリな題材だと思った...なんて言っちゃって,ホントに使われたらリークになってしまうんだろうか...私は担当になることはまずないので,無実な身ではあるけど...そういう点では助手は気楽か...

夕刻,学会支部の打ち合わせのためすすきので飲み.


氷芯

今日の昼食から,玄米ごはん.今年度になって,生協の弁当が質・量ともに落ちたので,それへの自衛もかねてスタッフの間ではじめた共同健康策.といっても私はおよばれするばかり.

ビデオ編集をようやく終了.あとは公開のゴーサインを待つのみ.ということで,今夜の残業食は,昼の残りの玄米ごはん.

「氷芯」という検索語で私のサイトに来ている記録を発見.5/30に「訳し過ぎではないか」という趣旨のことを書いたので,「氷芯」ってそんなにポピュラーな語なのか,と気になってネット検索してみた

その結果はというと,アイスコア=氷芯という意味で記述しているページとしては,私の雑感,”Two-mile Time Machine”の訳本からの引用を記述しているページ,そして中国語のページだけがヒット.中国語で「氷芯」が使われていることが分かったのは儲け物だが,やっぱりそんなに一般的に(ましてや学術的に)使われている訳ではないようである.

「グリンランドのヒョウシンで面白いことがわかるそうですね」なんて言われても,おそらく大半の専門家は???となるに違いないので,気をつけましょう.

自分でドブロクでもつくることがあれば,「氷芯」とでも名付けてみようかしら...濁っているから相応しくなさそうだな...泡が入っているところなどはイケそうだけど...ドーム基地産ならぴったりかも...


The Two-mile Time Machine

広島より帰札.札幌駅の改札出口で,いきなり「水俣・札幌展」の案内掲示の出迎えを受ける.

広島旅行の間にR.Alley著の「The Two-mile Time Machine」の和訳「氷に刻まれた地球11万年の記憶」(山崎 淳 訳)を読む.2年ほど前に英語の原著が出たときにすかざず読んだ本だが,こういうのを日本語で読めたらなあ,と思っていたので,私にとっては待望の訳本.

この本でAlleyが自らの研究活動の紹介を通して語る,アイスコアからの気候変動復元の詳細は,さまに我々がここ数年,賞賛し,批判し,時には憧れを持って追いつき追い越そうとしてきた研究最前線を行く成果である.

おそらくこの本を書店で手に取る人々の大半は,この分野を専門としない一般人であり,多少なりとも,近年の地球温暖化問題に興味を示す人々であろうと思われる.そういう人々にとって,最も知りたいことは,これから先,温暖化はどうなるのか,そしてそれにどう対処していけばよいのか,という疑問への回答であるに違いない.

本書でAlleyは,気候変動復元研究の最前線で一級の成果を担ってきた研究者として,科学者が明らかにしつつある地球システム科学の成果を,一般にもわかりやすく解説しているのみならず,その結果が世界的な政治・社会を巻き込んだ環境問題につきつける内容について,自分なりの考察を披露しており,一般の読者にとっては,この点が一番読みたい部分であろう.

しかし,Alleyは慎重である.知らないものは知らないと答え,可能性と確からしさについて冷静な判断を下していると思う.あらゆる環境問題について,科学者が取り組むべきプライオリティとか,科学者の社会的責任などがよく指摘されるが,それはまた別の次元の問題であると思う.科学者は科学者なりの役割を十分に果たしており,その成果を現実問題にどう生かしていくか,という問題は,安易に彼らに解答を求めるべきものではない.そのような成熟した市民のあり方を示してくれる上でも,格好の本だと思う.

惜しむらくは,肝心の後半部分の訳が,やや不完全,とういか煮詰め切れていない日本語になっており,科学者の慎重なものの言い回しの中から,読者が独自の判断を導き出そうとするには,やや難があるように感じられる.実際,私自身には,英語の原著のほうがすっきりと頭に入ってくる.ただし,それぞれの言語の持つ論理性やニュアンスの伝え方の違いが,和訳への困難性をもたらしている可能性もあり,一概に訳者を責めることもできないとは思う.

いずれにしても,単なるアイスコア研究の解説本ではなく,その結果をどう解釈し覚悟していくか,という視点にまで言及している点で,環境科学を学ぶ者にとってはまさに格好の入門書であると評したいし,それが日本語で読めるようになったことを喜びたい.

両者を読み比べたい院生がいれば,私の所に両方があるので,貸し出しは可.「アイスコア」を「氷芯」としてしまっている点など,訳しすぎな点もあって,われわれの専門業界からみれば違和感のあるところもあるが,できれば,本著のネタとなっているダンスガード,ボンド,ブレッカー等の原著論文も合わせて読むことで,これをとっかかりにして業界人としての一歩を踏み出して欲しい.


氷河地質学

webで「氷河地質学」を検索してみたら,ほとんど私がらみのページしかヒットしなかった.

寂しいやらうれしいやら…

ついでに平川教授のシラバスを発見.参考にしようっと.


寒冷地形談話会30周年

寒冷地形談話会」の事務局から,30周年記念シンポでのパネリストの依頼が来た.

これまで一時代を築いてこられた大先生や,まさに最前線で活躍しておられる方々の基調講演に対して,「次期」を担うという立場からコメントするという役なのだが,あいにく開催時にはパタゴニアに出かけていて出席できず,非常に残念.

基調講演のほうは,自分の肥やしと刺激にするためにも是非とも聞きたかったのだけどなあ…

「次期」といえば,「氷河地形アトラスの作成」というプランがある…そうだ!科研費の申請書を仕上げて早いとこ提出しなきゃ!


あなたは以下の質問にいくつ正解できますか?

あなたは以下の質問にいくつ正解できますか?

Glacial Geology Self-Test: 20 questions
at
Department of Geosciences North Dakota State University


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