報告

今年度初回の研究院アワーで越冬の報告.聴衆には南極経験者も多く,自分も一言,というのを持っておられる方々の前で話すのは緊張する.

座長の高田先生からの質問(というか指摘)…充分に噛み砕けていないかもしれないけれど,たぶんこんな趣旨.

いろんな分野でも長期的にデータをとってレポートを出す仕事は存在しているけれども,それに満足してしまって,新しいなにかを生み出すために新たな要素を付け加えていくような何かがなかったり,有機的なつながりになっていないことも多い.南極観測50年の体制ではどうか?

聴衆のみなさんはこの点に「その通り」と感じられたところがかなりあるようだけれど,私はあまり的確に応えることができなかった.この点に関しては思う所がいろいろとありすぎてまとめきれなかったせいもあるが,あとから考えてみると,いつの間にか観測隊側の立場になってしまっていたような気もする.いつも極地研側の姿勢を批判しているのに,その立場に自分が陥ってしまている罠なのかもしれない.

私は,誰かに納得してもらったり共感してもらったりする趣旨で話すよりも,「それってどうなの?」「違うんじゃない」「私も一言」と感じたり考えたりしてもらうようなやり方を指向するほうなので,質問というよりは聴衆の主張を引き出せたという意味では講演は成功だったかもしれない...と自己完結しているところ.

「南極...ふぅーん」で終わらずに,こういう面白い議論がしっかりできてしまうところが,やっぱり北大のポテンシャルなんだろうと思う.