私の所にも春が

東京から帰札したところに来客.をお裾分けしに来てくれた.雑談している所に次の来客.もう一つが届いた.お見舞いにも近いお二人の心遣いに感謝するばかり.気持ちをあらたに明日からの新年度を始めようと思った.

帰りの飛行機の中で「パラダイス鎖国 忘れられた大国・日本」(海部 美知著)という新書を読んだ.筆者のBlogで2005年に提示された概念を書籍化したもの.この中で出されているもう一つのキーとなる概念は「厳しいぬるま湯」.変人まがいの奇抜な発想や行動を受け入れるシリコンバレーに特徴的な,結果が求められる反面失敗しても許される集団環境(クラスター化した空間)のことを比喩した言葉だが,CoSTEPにしても私が属する日本の学術分野にいおても,「厳しいぬるま湯」を作り出すクラスター化が必要なのではないかと思った.現状は「厳しさ」ばかりで「ぬるま湯」的なところが少なすぎる,と思うのである.自分としては「ぬるま湯=居心地の良さ」と考えているのだけれど,おかみに保証されたぬるま湯ではなくて,ボトムアップでクラスター化した集団内が醸し出すぬるま湯である.

東京での学会出席で感じたのは,これまで身近にもあったクラスターが,それ自体縮小し,さらに特定領域に偏在化もしてしまって,自分にとっての「厳しいぬるま湯」環境を再構築しなければならない局面にきているのではないかということ.しかし,人材供給源は疲弊し,牽引力もリーダーシップに無責任だったり元気がなかったりして,やっぱりまだまだ冬の時代は続きそうなのである.少なくとも,今回久しぶりに参加した学会は,厳しさとしてもぬるま湯としても,私にとってはもはや魅力的なクラスターではないことは確か.自分の周りに「厳しいぬるま湯」を見いだすことが出来る人はほんとに幸せだと思う.

この札幌にもそういうクラスターを構築できればよいのだけれど...新年度体制はどうなることやら...