無料配布

春に開催した北大連続講座の収録ビデオDVDを借りたい,とのメール.某所からこちらに振られたもの.

そういえばそんなDVD作りもやっていたなぁ.

コピーしても良いか,とお尋ねなので一応型どおりの対応をする.コピーぐらい,はいはい,って無条件で了承してくれることを期待されていたのか,どうも私の返答がお気にめさなかったようで「より広く知ってもらうためにコピーして配布するのは水俣展に関わったものの責務」というご意見をいただく.

たしかにごもっともなご意見だけれど,善意で配ったものを商売に使う輩もいるご時世である.一度出回ってしまえば,どこでどうなるかはもう把握する術はない.それも大目に見て,広く行き渡るのなら勝手に商売につかわれるのもまたヨシ,とするかどうかは議論の分かれるところだろう.でも,それを判断するのは私の役目ではない.

尋ねたほうもそれなりにコピーの可否を気にはしている.でもそのウラに,いいことしてるんだからかたいこというなよ,という意思が透けてみえるような気がした.環境や自然保護に傾倒する人々に共通する,独りよがりの満足というか独善の傾向.考えすぎかもしれないが,そんなことばっかり見てきたので,ちょっと食傷気味な精神状態であることも確か.

コピーできそうだなって思えば,だまってやっちゃえばいいんである.きっちりと聞いてくるから,こっちもきっちり応えるんで...メールでのやりとりだったので,お互いの顔が見えず,曖昧さがなかなか伝わらなかったところもあるが,「まぁまぁの手合い」ってやつが通用しない世の中になってきたなぁ,とつくづく思う.活動家っていう人たちは特に,その辺の間合いの取り方が下手なような気がする.

お互いに気まずくなるような対応に煩わされるのはいやなので,環境財団や水俣フォーラムにDVDを寄贈して任せてしまうのが一番よいように思う.でも,それもまた私の仕事ではない.

せっかく手間暇かけて作ったんだから,より多くの人に見てもらいたいのは制作者の私が一番願っていること.そして,太っ腹なところを見せたい気持ちもやまやまなのが偽らざる気持ち.意地悪しているんじゃないってことは理解していただきたい.こういうときこそ,まぁまぁでいきましょうよ.

それにしても,後始末役からはなかなか解放されない人生だなぁ.