Wind As a Geomorphic Agent
雑用の合間に,最近講座に入ったWind as a Geomorphic Agent in Cold Climates という本を読む.
著者は北欧の研究者だけど,我々にとってはあちこちで見かける機会も多い,例の,南極・ライト谷で森脇さんが撮影した三稜石の写真なんかが引用されていたり,雪のドリフトに関する章では日本人の研究の引用が多かったりして面白い.実際,寒冷地域における風と地形に関する研究は,うちの講座が得意とする分野でもあるし,親しみが持てる内容である.
欲を言えば,日本の高山地域が,強風・多雪を特徴とする世界的にみても特異な地域であるということも一言ってほしかった.もっといっちゃえば,ノルウェーで出している科学誌に石川と一緒に書いた大雪山の積雪シミュレーションに関する論文の引用もなかったのは残念なんだけどなぁ...
でも考えてみれば,こういう「風と寒冷地形」に関するまとまった本ってのはこれまでなかったんだよね.そういう意味では,勘所がうまく整理されていて,ニッチな分野の概要を知るには非常によくできた本だと思った.
機会があれば自主ゼミの題材にでもしてみてはどうかと思う.