職場訪問
ドラム空輸はヘリの往復サイクルが早く,一日中飛び回っている感じ.これが終わると,次の隊の食料搬入が始まる.それに備えて,我々の残食料を整理し,次の隊の食料を搬入するスペースを空ける作業を行う.といっても,我々の滞在はまだ二十日間ほどあるので,その分の食材は残して置かなければならず,その見積もりはなかなか悩ましい問題.調理隊員は,実際の調理のほかにも,こうした絶妙な在庫管理もしなければならず,大変な部門であることを再認識した.
午後からVIPの基地内巡検があるというので,観測系の隊員はそれぞれの持ち場で待機.越冬中に職場訪問を実施しているので,自分の持ち場を説明するのはすでに経験済み.ということで高をくくっていたら,VIP達の興味の感度は想像上に高く,それぞれの棟で予定時間を大幅にオーバーし,半分くらい回ったところで時間切れ.立地上,巡検コースの最後に当たっていた情報処理棟と衛星受信棟への訪問はあさって以降に延期となった.
すでに訪問を受けた部門担当者の話を聞く限り, VIPからはかなり突っ込んだ質問が飛んでくる模様.私なんかは,衛星受信もVLBIも雇われ仕事.他の皆さんほど深く理解して担当をこなしているわけではないため,戦々恐々の気分である.
残念なのは,基地内での観測しか紹介できないこと.三浦プロジェクトのことや冬期の野外行動の難しさや楽しさ,問題点のようなことをVIPにも知って欲しいし,その点の説明ならば何時間でも話す自信があるのだが,そういう自分の本領を発揮できる機会はなさそう.現状では,せいぜい夏の露岩調査を視察される機会を活用してもらうしかない.でも,私はその場には同行する予定はない.