当番

院生が機械を使いにくるというから待っていたのに,いつまでたっても音沙汰なし.待っている間に報告書をまとめていたら,そちらにすっかりはまってしまって,今夜の重大な仕事の時間を過ぎてしまった.あわてて家に帰って,あたふたと用事を済ませる

宿舎には月当番というのがあって,さらに特定の業務には年間を通して仕事をする担当幹事という仕事がある.実は,今夜の仕事はその年間担当幹事の仕事.仕事の内容としては,ホントは市の「ある担当局」がやるべきものだと思うのだが,それを肩代わりしてやっている,おそろしく大変な無報酬の仕事なんである.

昨夜のNHKアーカイブスで大規模団地に住む人々の生活を描いた「大市民」というのをやっていた.ちょうど私が生まれた年に放映された番組.

この番組にも「月当番」というのが出てきて,その制度をうまく使って,詐欺まがいの商法にやられた主婦がなんとか失敗をとりもどす,という場面がある.「ああ月当番か,うちもやってるよなあ...」なんて思いながら見ていた.

この番組は,当時の新しい都会の生活スタイルが出てきた様子を取り上げて,その問題点を探ろうとしたらしい.それも今ではすっかり当たり前になった.むしろ,その当時には予想もできなかったさらに新しい都会の生活スタイルさえできつつある.

ところが,私の住む宿舎は,依然として30年前の制度にどっぷり使っている感じ.実際の人々の生活スタイルは,おそらくその制度とは合わない,というか,制度を許容しないものになっているはずだが,人々はじっと耐えているようにも見える.

あの頃はよかった,なんて郷愁じみたことは言えるけれども,実際には後戻りなんてできっこない.ほんとに戻ってみたらきっと大変なことになるだろう.そんな大変なことを実践してしまっているのが,我が宿舎の制度なんである.

国家公務員宿舎の家賃が12年ぶりに値上げ,なんてニュースがあるけれども,月当番をやらなきゃいけないうちは値上げなんて...建物も結構古いし...毒法化したらどうなるんだろう...

もうすぐ私の担当期間は終わるけれども,今後のこともあるし次の幹事さんも大変だろうから,札幌市当局に,この仕事から解放してくれるように交渉してみようかしら...

ところで,院生はいつやって来るのだろうか...