やっぱり「しらせ」

今回の航海を最後に引退するしらせの後継船の名前が決まったというニュース.やっぱり「しらせ」.

この夏ごろから船名を一般公募していたのだけれど,いくらなんでもこれじゃ公募条件違反だろう.

Yomiuri Onlineの記事を読む限りでは,白瀬中尉の出身地である旧金浦町民の組織票がこの結果を生んだ原因らしい.不遇の探検家白瀬中尉の怨念おそるべし,と言ったところか.今のしらせは廃船となり,二つのしらせは存在しなくなるので不都合はないし,名前だけでも残したい,というのが実情らしいけど.

観測隊の雪上車が「SMシリーズ」になって久しいが,いまだに雪上車のことを「KD」なんて呼んでしまう往年の隊員世代もいることを考えると,いつまでも言い慣れた船名が使えるのはよいことかもしれない.

「しらせ」という船名が,I世の25年に加えてII世によってさらに25年先まで生き続けることになったということを考えると,「しらせ」という言葉が,日本語の中で砕氷艦の代名詞にすらなってしまいそうな勢いも感じてしまう.そこまで定着してしまうと,25年後になって5代目の砕氷艦に別の名前を付けるほうがかえって難しくなるのではないかという気もする.でもその頃には,全く別の輸送革命が起きているはずだから,たとえそれが「しらせIII世」となったとしても,静かに誰にも気づかれないうちにそうなっているほうがふさわしいのだ.そうでなきゃ,「しらせ」という名前が,南極観測に何の進歩もなかったことを具現してきたまぬけな名前に成り下がってしまうことにもなりかねないのだから.

【11/16月追記】
久々に更新されたThe Sense of Wonderの(わ)さんのこの意見にはまったく同感.