地形の宝庫です!
“特に,カップリンネは,あらゆる周氷河地形が一堂に会する地形の宝庫です!”
とハリきった調子の案内が届いた.国際極年(IPY2007-08)関連イベントとして,本年8月にスバルバールで実施される「極北の永久凍土景観とその変動」の大学院生対象野外コースへの参加者を募るメールである.
カップリンネは修論調査で二夏通ったなつかしの地.このような海外実習がカリキュラムとして提供されるようになったのはここ最近のこと,当時は,実習はおろか修論の研究対象地を海外に求めるというのはまだまだ一般的ではなかったように思う.それでもなぜか周りには自力で海外での調査経験を積んでいた先輩が多かったので,新米院生としてはこれが普通なんだと思っていた.そういう自力開発型の先輩達は皆,今や第一線で活躍する研究者になっている.
それにしても,周氷河地形の宝庫にどうぞ,と,誇らしげに院生を招待できるのは,なんともカッコよすぎる.手探り状態から始めて世界の第一線を担うまでになった20年間の成果が目一杯詰まっている場所である.その資格は誰もが認めるところだろう.
南極も気軽に院生を実習に誘えるようになるのなら,私だって言ってみたい.宗谷海岸はあらゆる氷河地形が一堂に会する地形の宝庫です! ってねぇ…最近,脱稿間際の論文の最後のだめ押しで空中写真を眺めていたら,今まで気づかなかったことがいくつか発見できた.15年間眺め続けてきた写真でも,まだまだ新発見がある.すぐ現地に確認しに行けないところがつらいのだが,こうしてますます,ここが謎解き材料の宝庫であることを確信するようになっていくんだよねぇ.この快感を共有できる院生を育てられるようになるのは,いったいいつになるんだろう?