母国語解読

先週,さる学会の関係者の間で「影の重鎮」と称される女史が,退避所住まいの教授を訪問された.お茶話しにつきあって会話していると,いろんな研究者を長年に渡ってみてこられたようで,相当の眼通力をお持ちのようすがよく伝わってきた.

その女史が「最近はみんな日本語で書くのが下手になったわねぇ..」と嘆いておられたのだけれど,今日届いた学会誌を読んで,うん,もしかしてこの号もその一例か?と思ってしまった.

この号自体は,近年になく内容の濃い秀逸な号である.封を開けるなりカブリツキで読み始めた...のはいいのだけれど.どうもすんなり頭に入ってこない論文が多いことに気づいた.いよいよ私の理解力も年貢の納め時か,,,と覚悟して,じっくりとかみ砕くように読んでみたのだけれど,それでもなかなか頭に入ってこない.

そうこうしているうちに,先週の彼の女史の言葉を思い出して,このようなことだったか...と思った.

母国語で学ぶこと,理解すること,教えること,そういう機会が自国で保証され,そのレベルも維持されていることは,とても大事なことだと常々考えている.一昔前は,査読者や編集者が「てにをは」にもそれなりにこだわって査読していたと思うんだけれど,最近ではグローバルな研究者には甘くなってしまうのかなぁ,と思ってしまうのは私だけ?それとも学会員じゃない演者が大半,というのに気兼ねしたのかなぁ?

なにはともあれ,この号が届く前に女史の諌言を聞く機会があったおかげで,自分の理解力を疑わずにすんだことには感謝したい.

ということで,もうちょっとがんばって読んでみよう.内容が一級なのは間違いなく,母国語を解読しても読む価値のある特集号であることは確かなのだから...う〜〜ん,なんだか,してヤラレてしまっているような気がする...誰にって,グローバリぜーションに,ってとこかな...