Why did Endurance sink?

面白い論文を読みました。「Why did Endurance sink?(なぜエンデュアランス号は沈んだのか)」Jukka Tuhkuri著、Polar Record(ケンブリッジ大学出版, 2025年)という論文です。日々の業務や身の回りのことですさんだ気分をちょっと転換してくれた気がします。
南極海に沈んだエンデュアランス号が2022年末に発見されたというニュースもありました。その発見の顛末を記録したナショジオのドキュメンタリー番組もおもしろかったです。この論文は、エンデュアランス号沈没の原因を構造力学的視点から再検証しています。注目すべき結論は、エンデュアランス号は従来言われていた最強の船(工学的に)ではなく、Fram号やBelgica号といった同時代の南極探検船と比較しても船体構造が弱く、しかもShackletonはその危険を承知で出航していた可能性が高いということです。2022年末の発見で確認された現物の破壊箇所でもそのことが裏付けられたようです。