GRASS
執筆構想中の内容が「3次元」をうたっているので,その参考のために,かつて展開されていた「BEDMAPプロジェクト」をあらためて確認.このデータが公表された当時は,かなり興奮して飛びついたものだが,それを処理するPC環境も,あれからずいぶん変化した.気がつけば,当時盛んに使っていたGISソフトは今のMacじゃ動かないものばかり.古いMacを持ち出して昔のデータをいじってみたりする.
基本的に,私は,今のGIS業界を牛耳っている標準ソフトはきらいだ.Intel化したMacならWindowsOSにして使うという手もあるにはあるが,そもそもMacOSでは使えない.なによりもバージョンアップするごとに更新料を払わなければならないのは腹が立つ.貧乏研究室にとっては環境を整えるだけで一苦労なのである.
前からずっと言い続けていることだが,GISは標準ソフトでなくても,やろうと思えばできる.その道を極めれば,独占状態の大手の鼻を明かすことだってできる.そう思いながら今日までやってきた.
GISにも資格認定制度ができて,GISを駆使できる地理屋の社会的存在価値を高めようとする学会の動きがある.それ自体はたいへん結構なことだ.
大学教育でも資格の取れるカリキュラムを整備しはじめてるところもあるが,そういうところで標準ソフトの使い方を覚えて資格を出すっていうやりかたはどうなのか,と思ってしまうことも多い.EXCEL検定とかWord検定なんてのとどこが違うの?下手をすると大手ソフトハウスの商売の片棒をかついでいるにすぎないことにもなりかねない.それに,今やPCの能力向上と低価格化によって,かつてのような専用システムの価値は薄れてきたし,個人ベースでGIS風の処理をする機会もちまたには増えてきたのではないかと思う.標準ソフトもうかうかしているとより低価格で使いやすいソフトにやられてしまう日が来るとも限らない状況だ.そうなればなったで,あのばか高いソフトが価格競争に勝ち抜けるように安くなってくれることも期待できるわけではあるけれど...
ということで,BEDMAPのデータを最新のMacで処理できる環境を整えるために,オープンソースのGISソフトを試す一日.GRASSというやつ.まったく慣れていないので,3D画像を作り出すまでに丸一日かかってしまった.
越冬中に出版された「南極大図鑑」なんかを見ていると,とにかくイラストがきれいだな,って思う.しかも,ちゃんとしたデータに基づいて作成されているものが多い.プロに頼んで作図してもらっているんだろうけれど,彼らはどうやってこういう図を描いているんだろう?プロをライバルにするつもりはないけれど,できれば自分でもこういう図を描いてみたいと思ったりする.ちなみに,この図鑑には私も写真で登場している.本吉さんが提供した写真だ.なんと写真提供者にはJARE34のダンディカメラ小僧の小池さん(気象庁)や我らがJARE47渡井さんも入っている.きっと編集中に昭和基地から最新の写真を提供したんだろうな.巻末には写真・図版の出典・提供者が一覧になっている.だれがどんな写真を撮っているかを見るだけでも楽しめる.ちょっとマニアックな楽しみ方だけど....