キリマンジャロ
朝から雪氷学会北海道支部の研究発表会.
6/20の道新で,温暖化で消滅が危惧されている氷河の代表のように取り上げられる事の多いキリマンジャロの万年雪が,まだ大丈夫だという研究結果があることを報じていた.この記事を読んで,実際の所どうなのかな,と思い調べてみようとしていた矢先,氷河・雪氷圏環境研究舎の情報の広場で3日前からですでに議論されているのを見つけた.ここではその研究の原典が示されていたので助かった.
研究舎の掲示板に書き込もうと思ったが,なぜかエラーになって投稿できないので,ここに書いておくことにする.
ことろで,キリマンジャロとは話がはなれるが,うちの研究室では現在,渡辺准教授や院生の小松君が中心となって,パミールの北側にある半乾燥地域の閉じた流域内へ流入する氷河の消長と,その堆積盆にある湖の盛衰について調査を始めている.対象となる時間スケールは過去数万年になるので,近年の急激な温暖化とは少し離れるが,過去の氷河変動を復元することで現在への応用もできればいいな,と思う.キリマンジャロでも議論されているような,水資源としての氷河の融解水の問題も半乾燥地域では重要で,そもそもは,そちらへの寄与を目指して始まった研究でもある.
キリマンジャロもそうだが,パミールの北側のような半乾燥地域の氷河の消長は,寒暖変化に氷河が反応することに加えて,降水量(涵養量)が氷河の成長と消耗のどちらに効くか,ということも顕著な問題になる.パミールの場合は,閉じた流域内の湖面変動という別の指標が使えそうなので,その変動とペアで考えてみると,なにかがいえるような気がしている.
問題は,氷河の融解で単純に湖面が上昇すると考えてよいのか,それとも降水量が増えて氷河を涵養しつつ,同時に湖面も上昇させるのか,という疑問を解決しなければならないこと.モンスーンなどの気団の変化との関係もあって,なかなかやっかい.
まだ調査を初めたばかりなので,結果が出るのはまだ先だが,キリマンジャロの結果も参考にしながら研究を進めていければ,と思う.