いとおしき紙の山
週末に予定している山での研修に持って行く装備を準備していたら,思わず引っ越し態勢にすり替わってしまった.普段は見ない研究室の片隅をごそごそやっていたら,かつて査読者と拷問のようなやりとりをした記録が書類の山となって姿を現した.
これまで幾度となく研究室を引っ越してきたにもかかわらず,こうしてここまでしぶとく着いてきたのはなんとも不思議.思うに,これらの書類の山の末に生まれた一本一本の論文へのいとおしさが,廃棄することを躊躇させていたのかもしれない.
しかし,もうどうでもよくなってしまった.この稼業を続けている限りは,今後も同じような書類の山を築いていくことになるだろうけれど,現在の心境は,こういうのは二度と目にしたくない,というほうが強い.年をとったせいかもしれないし,一編の論文を生み出す物語を引き継ぐべき院生もいないせいかもしれない.