居候
残留組の半分は今夜が昭和基地最後の夜.
結構大勢の残留者がいる理由の一つに,ヘリの運行時間が制限されているという事情がある.しらせを引退ぎりぎりまで使う影響の中でも,搭載ヘリの飛行可能時間の限界が近づいているのが結構大きい.今次でたくさん飛んでしまうと,来次・来々次の飛行時間に制限がでる.それはなんとしても避けたい,というのが48次輸送担当の気持ち.
仕事がなくなった越冬終了隊員は,有終の美を飾ってあとくされなくきっぱりと順次しらせへ引き上げるのが理想.だけれど,帰り便も限られているので,仕方なく(内心では喜んで)残っている隊員も多い.それでも,ただぼんやりと残っているのは48次の夏オペにがんばっている隊員たちにも悪いし,ヘタに手を出すとおせっかいに思われそうだし,そんなことを思いながら,自分自身で納得いくよう働きたいという観測隊員気質で,みんなはなんだかんだと仕事を探してきて忙しくしている.
私のほうも,アンテナの交換作業が結局なくなってしまったし,VLBIまで日もあるので,漠然と残っているよりは,しらせに一旦引き上げて,必要な時に戻ってくるほうがケジメがつくと思ったりしながら一日を過ごしている.
いつまでも残っていたいと思う気持ちと去り際を潔くしたいという気持ちとが,複雑にからみあう残留である.