屋上屋

どうやら,Quaternary区分問題が再燃している様子.詳しくはもう少しリサーチしてみるつもりだけど,数年前のドタバタについては,滞在記の4/24に書いたので,そちらを参照して頂きたい.少なくとも,当時存在していたINQUAのSubcommission on Quaternary Stratigraphy (SQS)のページはINQUAの中から消滅していた.

さて,今日は実習レポートの添削.ほんとに卒論を書いてきたのか,と思う出来.学術的文書の体をなしていないんだな.

このレベルから,いっぱしの修論が書けるようになるまで引き上げなければいけないんだよなあ.研究者にならないにしても,保全指導者だって,国連職員だって,民間シンクタンクだって,短期間にデータを解析し,結論をまとめて体裁の整った報告書を作成するという技術の基本は一緒だろうから,ちゃんとした論文を書けるようにさせるのは大学院教育の必須の到達目標であることに違いはない.

こりゃ,教育というよりはトレーニングという範疇に入るんだろうけど,問題は,どうもカンが鈍いというか飲み込みが悪いというか.そういうところにあるような気もする.カンを養うには,もっと文献を読みこなして,見習うべき手本を頭にたたき込んで業界人に近づこうという気概を持つことが寛容かと.現状はその辺が決定的に足らないように思う.

こういう連中をわずか二年間で一人前に育てるのは実にやりがいがある仕事だというもの,と前向きに考えればいいっか.

なんだか,大学が高校になって,大学院が学部になり,そして,巨額の予算をつぎ込まれているプロジェクト研究推進機関がかつての大学院の役割を果たしているような構図になってきたな,と思う.

うちは学部を持たないから好きなこと言える,と言われそうだけれど,それでも言いたい.もっと学部教育をしっかりやってくれ,って.研究科改革の構想の中に,環境科学部を持とう,なんて意見はないのかねえ...

そのうちプロジェクト側から,大学院教育をしっかりやってくれ,なんて言われる日がくるんだろうな.でも,ろくに教育に携わっていないところから言われる筋合いはないと思うので,そういうことがあったとしても却下したい気分.やっぱり大学院は最後の砦.