屋上屋の上

締めきり前の原稿を仕上げて,ほっと一息.

6/16に書いた記事に関係した追加情報二題.

まずは,地質年代区分問題について.第四紀学会のニュースレター(PDF)にようやく問題の提起が載る.左は2年前に滞在記の4/24に載せた図で,右は今回の問題提起記事に載った図.

ニュースレターには,

なお、この提案はINQUA のCommission on Stratigraphy and Chronology での討論をとばしてICS が出したものであり、INQUA として十分議論したものでないことを付記しておきます。日本第四紀学会としてはこの改正の提案を重大な問題として受け止め、幹事会で対応を検討中です。

とあるが,問題はすでに2年前から分かっていたことだろうに...と,ちょっと歯がゆく思う.

二つ目は,「余剰博士」対策

 博士号を取得したのに定職に就けない「余剰博士」が増え続けているため、文部科学省は来年度から、博士号取得者の進路を詳しく調べて問題点を分析、博士の活躍の場を広げる方策を検討することを決めた。

文科省の統計によると、1990年代に同省が大学院を拡充して定員を増やしたため、ここ数年で博士が急増。

本来、高度な専門知識を生かして社会のために活躍すべき博士が職にすら就けないという“博士余り”現象が、年々深刻になっている。

政府は博士救済策として「ポストドクター等1万人支援計画」を進めているが、数年間の期間終了後は、やはり就職難に直面するため、「問題の先送りでしかない」などの批判も出ている。

これはすでに大学院を拡充した時点で見えていたこと.私は大学院拡充直前滑り込み組だけど,後輩たちを見ていてもつらい.来年度から検討を始めるんじゃ遅すぎるんじゃないかと思うんだけど...でも,調査結果はちゃんと公表してもらいたい.

Yahooにのっていた関連記事へのリンクで調べていたら,いろんな統計資料がでてきたんだけど,ブックマークするのを忘れて見失ってしまった.唯一再訪できたのがこのページ.ポスドクって, フェローシップ型とかプロジェクト雇用型とか ,いろいろあるんだねえ.

ポスドク支援計画の中に「プロジェクト雇用型」がしっかり組み込まれていることや,それが占める割合が高いことを見ると,ポスドクを養えないような,アンチor蚊帳の外プロジェクト研究者に研究費が回って来なくなるのは火を見るまでもなく明らかだ.

こりゃけっこうやばいぞ...

後先を見ない失策でこうなった以上,責任の取り方としては,官公庁が率先して博士を採用するしかないだろう.景気の回復があれば別だけど,民間任せは良くない.まずはキャリア組国家公務員の採用には全て学位取得を条件にするとか...(それとも,お得意の権限を発動して,技術士・医療界・法曹界・公認なんとか,という国家資格を必要とする職業に,ことごとく学位取得の条件をつけるとか.そうすれば,あっという間に余剰がはけると思うぞ.それに博士に国策をまかせればこんな失策も無くなるだろうよ).