最初の弟子のつもり
先日東京で開催された寒冷地形談話会の卒論・修論発表会で,うちのM2も発表した.氷河地質に関する研究のほうに,都立大の先生から過分なお褒めの言葉をいただく.
斬新な手法を導入した教授の指示,そして本人の努力と情熱の賜であることに間違いはないが,私としても自分のことのようにうれしく思った.この喜びは自分の生涯でも格別の感がある.
実は,当の修論生とは,院の受験前に私のところにメールで研究内容を問い合わせてきたのがつきあいの始まりであった.受験願書に,指導資格のない助手の私を指導教官に指定してあったのには驚いた.もちろん教授のほうに修正させたのだけれど,それ以来,自分にとっては初めての責任ある指導院生をとるつもりで対応してきた.だから,私はまだ弟子をとるというにはおこがましい立場ではあるけれども,この院生が自分にとって実質上の最初の弟子であると思っている.
修論が文章になって出てくるまでどうなることかとヒヤヒヤしてきたが,結局はなんとかまとまって一安心していた.私としては,自分でも勉強し直さなければいけないことも多く,その評価を客観的に下す余裕を失っていたほどである.
結局は,教授も太鼓判を押してくれる出来となり,しかも部外の大先生からもお褒めの言葉をいただくことができた.惜しむらくは,本人が就職してしまうこと.この成果を世界の舞台に披露できるところまでまとめることが,残された私の責務ではないかと思っている.
会社がいやになったらいつでも戻っておいで...