CASA

今日から一般物資の空輸開始.我々はヘリポートに下ろされた物資をトラックで配送する役目.

imageお昼頃にオーストラリア南極局が契約しているCASA-212がS17に着陸し,夕刻,そのクルーがヘリで昭和基地にやってきた.実質的に,今夏初のお客さん.しかも外国人.私はその対応役を仰せつかっていたため,なんだか気ぜわしい一日となった.

やってきたのは,CASAのフライトクルー3名と研究者1名.クルーの一人は女性で整備要員だということ.リーダー格のJorn氏はノルウェー人で,オーストラリアと本国を行き来しながら航空業界で働いているという.昭和基地周辺がノルウェー語の地名だらけであることに驚いていた.今回のフライトで初めて知ったらしい.

フライトの目的自体は,オーストラリアの南極輸送戦略の中で昭和基地周辺へのフライトも可能かどうかを下見すること.それだけだったらS17までやってくればそれでよかったのだけれど,ついでに大型アンテナの位置測量ができる研究者を連れてくるという仕事もあったため,全員が昭和まで来て一泊することになった.

大型アンテナのポジションを正確に求めるのは,アンテナをVLBI観測にも使っているからであり,地殻プレートの動きを精密に測定しようとしている観測目的からいえば,アンテナの位置がどこにあるか,というのは重要な事項である.ところが,昭和基地の大型アンテナは,レドームに覆われていることもあって,実はGPS座標と連動した正確な位置がまだ得られていない.これを解消するため,特殊な測量技術を持った研究者と共同で測量してみようか,という話がすすみつつあり,その本人が本格的な共同作業が可能かどうかを下見しに,急遽やってくることになった.

彼は,この夏,デービス基地でGPS観測の仕事をしていて,このフライトのことを知って連れてきてもらうことになった,と言っていたが,そのへんのフレキシブルな動きには感心してしまった.突然対応を迫られたこちらは大変だったけれど...彼がデービス基地から携えてきてくれた手紙には,オーストラリア隊に同行している極地研の同僚と,かつて私のD論の英語をみてくれた古い南極トモダチからのメッセージが記されていた.世の中は広いようで狭い.