‘Anthropocene’ should be recalibrated to YD
支部研究発表会で朝一の発表を終えて,次のセッションの座長.研究室に戻ってゼミ.そのあと南極学実習でGPSの講義.なかなかめまぐるしい1日.
隣の偉業の論文をダウンロードして周辺を眺めていたら,5月と6月のngeoに面白い論文がたくさんあることが判明.グリンランド氷床のことなどはその筆頭だけれど,他で注目しているのがMethane emissions from extinct megafaunaという論文.以下の記述がその注目点.
Thus, we propose that the onset of the ‘Anthropocene’ should be recalibrated to 13,400 years before present, coincident with the first large-scale migrations of humans into the Americas.
ちょっと前に第四紀の地質時代区分が正式に生き残ることが決まったばかりだけれど,ここやここやここでも書いていたように,もう一つの見方として『人類世(Anthropocene)』の提案という一発大逆転の構想が存在している.この論文は,それを踏まえた上で,Anthropoceneの開始時期をYDぐらいに設定すべだと主張している.
なぜAnthropoceneの始まりがYDなのか?YDの原因についてはこれまで,ローレンタイド氷床周縁湖からの融解水の排水,氷床そのものの崩壊,深層水循環の停止,はたまた,クロービス彗星の衝突など,いろんな要因が提唱されてきているのだけれど,この論文はさらにそれに加えて,人類がマンモスなどの大型動物を大量に狩猟したために,大型動物のゲップによって出るメタンなどの温室効果ガスが急減し,それでYDの寒冷化が促進された,と主張している.つまり,YDに寄与するほど人類の行為は地球環境変動に影響を与えてきた,だから,Anthropoceneの始まりはYD,という論法.
IT,産業革命,農耕(Ruddimanの仮説)ときて,今度は狩猟.その次はホモサピエンスの出現までいっちゃうのかなぁ...