ヘビー級のゴミ屋敷

恥部をさらすようでお恥ずかしいのですが、田舎の高齢者世帯のご多分に漏れず、私の実家もヘビー級のなかなかなゴミ屋敷です。かつては法事のたびに集まってくる門徒衆にまかない料理をふるまってきた歴史もあり、ちょっとした料亭を営むことができるくらいの大量の食器や調理具があります。加えて、外から持ち帰ってくる香典返しや引き出物が大量にあります。すっかり時代遅れになったにもかかわらず後生大事にとってある時代物の道具類や現役教員時代につくった理科の実験教材などなど、大量の不要物がまるで地層のように累積してスペースを埋め尽くしています。帰省する度に、いいかげんに片付けろよ、と忠告するのですが、頑固な老爺はいっこうに聞き入れず、とうとう自分の体力も気力も衰えてしまって結局なにもできなくなってしまっているのでした。おそらく日本の各地で同様の光景が繰り広げられているのだろうと思いますが、うちの場合は商売が商売だけに、それが桁違いの規模となっています。
 そのおやじもついに入院してしまったので、鬼の居ぬ間に、ということで、まずは退院後の介護スペースを整えるべく、最低限の生活スペースだけ思い切って総ざらいしました。それでもまる二日仕事です。外に出したゴミ類は、週明けに町の清掃公社に電話して回収してもらうことにします。
 お経の教えに「蓮在泥中潔」というのがあります。その本来の意味とは異なりますが、ゴミの地層の採掘を進めていくと、文字通り「掘り出し物」にぶちあたることもあります。まさに泥中からでてきた蓮の花を思い浮かべてしまいました。いくつか選んで、介護と片付けの苦労を癒やしてくれるコーナーを作ってみました。また、雑然と物が放り込まれていた屋根裏部屋を整理したら、ちょうどよさそうな空間ができましたので、まったりできる「ヌック」に仕立てました。
 片付け作業はまだまだ入り口に立ったばかりです。ざっと考えただけでもまだこの数十倍はあります(遠い目)。