北大での仕事 一覧

こういうことになりました

院入試口述試験.

来年度の新入生を決める作業が行われているさなかに「学院・研究院」構想の発表.

かつて全国初の「環境」を冠した大学院として発足した前身の環境科学研究科に引き続き,地球環境科学研究科は,またもや他に先駆けて事を始める役回りになった.人柱,露払い,旗振り役,先陣を切る,パイロット事業,なんて言い方もするけど,開拓者は常に矢を受ける宿命にある.そして土地を得るのはいつも入植者たちなのである

現地球環境科学研究科は「地球環境科学研究院」と「環境科学院」になる.学院のほうは旧環境科学研究科の名称が復活したような感じ.学位の名称は修士・博士(環境科学)となるのかな?私は旧のほうの修士・博士(環境科学)だけど,まぎらわしくなるなぁ.

さらなる個人的な注目事項は以下の二つ.

ほくほくFG
New iMac


geoかbioか

知床取材やら十勝プロジェクトやらで最近気になってきたことがあり,これまで気にはしていたけど手を出していなかった書籍を大枚をはたいて大量に買い込む.

買い込んできた本を読んでいて,気にしていたことの中でGeoscienceの影が薄いことに気づく.と同時に,ますます分からなくなってきた.

唯一思うことは,この講座がEcologyの中でどこまでGeoのことを目指してきたのか,あるいは目指していこうとしているのかってこと.その裏返しは,結局はBioの陣営に取り込まれていくんじゃないかという危惧であり,Geoの母体でもある自然地理学や理学的・第四紀学的領域を研究科の中でどうしていきたいと思っているのか,というビジョンの問題ともつながるのである.


オープンユニバーシティ

オープンユニバーシティ.

今回から始まった講座めぐり.他講座の高額・高性能分析機器に圧倒されるやら,その偉大さすら???なものがいるやら,自分の講座のことなのによく理解していないものがいることが発覚したするやらで,学外からのお客さんよりも,院生にめぐらせたほうが効果的だったりするのではないかと思ったりする一日.


在籍者

今日の教授会と専攻教員会議でなにやらあったらしく,今の研究科になってからの在籍者の明細を作るハメに.

履歴は人それぞれなので,うちの講座だけでも通算100名を超える在籍者の動向を一覧にするのは並大抵のことではない.作業を始めてようやく分かった.気軽に引き受けるんじゃなかった...それでも,講座の人間記憶装置とでもいえる能力を発揮する長老院生に手伝ってもらって,深夜になってようやく完成した.

講座のホームページの記述にもかなりの間違いやヌケがあったことも発覚.こちらの手直しには相当の時間がかかりそう.

縦軸に人名,横軸に年数をとって並べてみると,なにやら面白い表ができる.誰それイベント,なんて呼びたくなる変動も見られるが,学術的には全く意味がないのでこれ以上深く追求しないことにした.

夕刻時に学会支部の幹事会.支部総会も近いし,まだまだ雑用地獄は続きそう.

またまた,学内ネットの調子が悪い.一応通報したけど,退社時間以降に発生したので,復旧は明日以降になるのは確実.


〆切日

なんとか全員修論提出

でもこれで安心しちゃいけないよ.審査は発表会の後にあるんだかんね.

私の方も,北海道教育大釧路校で行う集中講義の内容のつめと,講義資料の作成で一日忙しかった.こんなときに限って,プリンタの調子が悪いし…


大いなる島

研究室の片隅から古いビデオテープが出てきた.10年以上前にHBCで放送された「北海道 大学放送講座 大いなる島 ー北海道の自然史ー」のシリーズ.教材用にデジタルデータ化するのと,劣化防止のためにDVD化する作業を仕事の合間にやっていたのだが,ようやく終了した. いくつか欠番があるのがちょっと残念.

私がマスターの院生の時にスピッツベルゲンで撮影した映像も使われたりしていて,懐かしく見た.講座に登場する講師陣のなんと若いこと.ということは,私もそれなりに年をとってしまったということでもある.

学問上はあれからいろんな進歩があったけれども,一般向けの内容としては,講座の内容は10年たった今でもあまり古びていない.当時は最先端の知識を動員して番組を作成していた可能性もあるが,詳細はいまいち不明.

年月がたった,ということのついでに,AppleのMacが誕生して今年で20年目を迎えるということも紹介しておこう.一応,明日の1月24日が記念日だそうだ.その記念に,20年前の有名なAppleのコマーシャルがリニューアルされて再登場しているのだが,20年前のものと今回焼き直しされたものとを同時に再生して比較しているサイトを発見した.

雑誌の懸賞ページなどによくある間違い探しの絵のように,両者を交互に見比べて,どこが違うかを探してみてほしい.私の場合,商売柄身につけた空中写真を実体視する技術を使って,両者の動画を左右の眼で別々にしかも同時に見ながら,違いを探してみた.これが結構面白い.

違いがどこにあるかって?答えは秘密.


公開講座

「地球環境からみた北海道の自然」と題して9月2日〜19日の日程で行われた当研究科の公開講座の受講者に行ったアンケート結果を見る機会があった.別に秘密にすることでもないと思うので,その感想を.

公開講座には何年も連続して受講されている市民もいて,全般的に反応は上々のようである.市民に対して難しいことをかみくだいて話すことへの感謝と同時に,大学というものに親近感を覚えたとか,なんとなくではあるけれども自分でデータをとって地道に学問をすることの重要さみたいなことを感じとった,というような感想が多い.そういう点については内部の院生よりも聴講生のほうがポテンシャルや感度が上なのではないかと思ってしまった.

いちおしは,「小野先生を含む講座はひと味違う」という感想があったこと.

外向きの評判がよいのはいつものことだが…と斜に構えて読んだが,実はこういうことが重要だったりする.公開講座のような概論をまずM1の最初にやって,そこで興味をそそられた内容について専攻や講座を選ばせる,なんてやったら,うちは満員御礼になってしまうかも.要するに,入学時に「環境について学びたい」と思ってやってきた院生の欲求をどこまで満足させて修了させられるかの問題なんだと思う.

そもそも地球環境に動機づけられてやっている研究者をどう育てるか,という問題でもある.


ハイテクカンニング

懸案の論文の投稿を完了.パタゴニア出発前までにケリをつけるという予定はなんとかクリアできた.すんなり通ってくれればよいけど.

お昼の教官打ち合わせの時に,小野先生が,学生がインターネット情報をレポート等に盗用することが世間で騒がれ始めている,という話題を出していた.あいにく,ポスターのプリントに悪戦苦闘していた院生を救うために席をはずして最後まで話を聞けなかったが,その概要はおおよそ見当がつく.

肝心な内容はすでにエドモントン滞在記(4/9)に記載済みなので参考にされたい.カナダ滞在中に気づいたことを書いたので,日本のことはあまり関係なさそうだと当時は思っていたけど,小野先生が話題にしていた,ということは,いよいよ日本でも問題が表面化してきたということなのであろう.

そこで非常に気になるのが,これまで誠心誠意対応してきた掲示板のQ&Aコーナー.安易に応えてしまうとハイテクカンニングの片棒を担いでいることにもなりかねず,かといって研究者としての一般サービスも必要だし,そのへんの兼ね合いが難しい.素性を明かさないような質問者には応えないことにするかなあ...

すでに地形分野でもその話題の論文が出ている.
—>“Geomorphology and the World Wide Web”(Shroder, J.F et al. 2002 Geomorphology, Vol.47, 343-363.)


転載第二弾

「滞在記」の中から会心の一作を転載する第二弾.

市民科学者の育成と氷河地質学

主に,ガイドコースの指導指針みたいなものについて,「氷河地質学」の経験から考えたこと.


パノラマ地図の世界

私の講義が本になりました.

なぁんて,思わずそういいたくなりそうな本が出ている.平凡社の別冊太陽スペシャル『パノラマ地図の世界』というもの.

私の講義のほうは,2000年度から新入生のM1を対象に実施していて,既に3回行っているので,聴講されたかたもいるかと思う.

前にこのネタで論文でも書こうかと思っていたけど,先にやられてしまった.来年度の講義も同じネタで,と思っていたけど,この本が出た今となっては,本の焼き写しと思われてしまうかもしれない.それもしゃくなので,ちょっと変更する必要もあるかな.逆に,すでに聴講済みの院生は,この本の神髄を理解しやすいと思う.

いずれにせよ,この一冊は非常におすすめ.とにかく,パノラマ地図の制作関係者の情熱と技術には脱帽.巻末には,掲載されているパノラマ地図の購入先も書いてある.すごいのは,セブンイレブンの端末で印刷購入できるものもあるということ.今度試してみよう.


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