日々の雑感 一覧

ブランク

コースのゼミ.不在期間の自分のブランクを埋めるために院生の話を聞く.


こっそり変更

プレゼンの準備をしながら,GIS作業環境整備の続きやWebサイトのメンテ.

この4月に学院のホームページがリニューアルされたんだけど,いつまでたっても専攻レベルのページが更新されない.学院レベルのトップページは業者に依頼して作り直してもらったらしいのだけれど,専攻レベルのページのリニューアルは業者はやってくれないの?じゃ,そのメンテ責任者ってだれ?

新旧入り混じったままの構成でほったらかしになっているのはあまりにもみっともないので,担当者ではないのだけれど,前のバージョンの学院サイトを構築した責任もあるので,こっそりと修正を施すことにした.業者にいくら払ったのか知らないけれど,結局はこうして内部の人間がやらなきゃいけないんだよね.

昭和基地から持ち帰ったデータが一箱分見当たらない,と極地研から連絡がきて一瞬あせったのだけれど,倉庫から無事発掘されたようで一安心.

夕刻,在札の内輪でJARE慰労会.


呼び出し

GISツールの整備の続き.フローティングライセンスサーバーの設定にてこずるが,最終的になんとか成功.Mac上のPrallelsからも使えて便利.

Prallels上のGISツールをフローティングライセンスサーバーにつなぐコツは,普段使わないAirMacのインターフェースをブリッジ設定にしてそれ経由でサーバーにつなぐようにすること.これで,MacOS側で使うNICとコンフリクトさせずに,ParallelsのゲストOSがサーバーと同じHINES LAN上にいるようにできる.

夕食を終えた頃にAACHの友人から「つる」に呼び出し.久しぶりの再会.空沼小屋の再建問題についてちょっと進展.

そういえば,北海道の印刷出版文化誌「月刊アイワード」の表紙は,このところ札幌近郊にある山小屋のイラストが続いている.私好みの絵で気に入っている.永久保存ものかもしれない.


晴れの日の後悔

家族サービスで東苗穂のレジャー施設へ出かける.南極へ行っている間にできたもので初体験.なるべく体を動かすスポーツ系を選んで息子と二人で楽しむ.

数日前の予報では今日は雨になるはずだったので,屋内で楽しめる所ということで息子と予定していたが,結局,汗ばむほどの陽気となってしまった.こんな良い天気に屋内でスポーツするなんてもったいないね,と後悔した点では息子と同意見.結局,次回にスキーか滝野へ行くことを約束させられてしまった.


IntelMacでGIS

長男の学校の父親参観日.長い間相手をしてやれなかった罪滅ぼし.といっても,これからは当たり前にしてやらなければいけないことなんではあるけれど...教室での様子を見ながら,1年半の成長ぶりをしみじみと実感.

帰宅してから,IntelMacでGISソフトを動かす実験.BootCampはほぼ完璧.Prallelsもそれなりに合格.のこるはCrosOver.これ,初回起動時にMacOS Xのインストーラーが必要ということで,月曜日に研究室にでるまでちょっとおあずけ.

いずれにしても,使い慣れたMacの環境でGISソフトが使えるのは非常に魅力的.


研究室らしく

GIS作業を集中して行えるように,実験室を整備.まだガラクタが残っていたりするけれど,なんとかそれなりに使えるようになった.

この実験室は,二世代前の環境科学研究科・環境構造学専攻・環境基礎学講座時代に,うちの研究室の前身の講座に割り当てられていた部屋である.現在,全国で活躍されている何人もの地理学者・地形学者がこの部屋で院生時代を過ごした.

一世代前の地球環境科学研究科に改組になり,改組から数年遅れてB・C棟が新築され,ようやく研究科のほとんどの人員を収容できるようになった.その際に旧来のA棟内の配置も変更されて,この実験室を他の講座に明け渡していたのである.

今回再び戻ってきたのは,分野ごとの専有面積を配分する取り決めによって,多めに配分されていた分野から少なめに配分されていた分野へ移譲されたことによる.結果として,オフィスは4階,実験室は2・3階と,やや使いづらい構成になってしまったが,思い出深い実験室が戻ってきたことはうれしい.かつての講座でそうだったような高度にアカデミックな雰囲気も一緒に戻ってきてくれるといいな,と思う.

しかし,この実験室,譲渡を受けてから一年以上たつのに,私が帰国して今回整理するまでは,まるで物置のように暗く薄汚い状態であった.とても創造的仕事ができる雰囲気ではない.そういえば,この状況はどこかで見覚えがある.そうだ「昭和基地」だ!まさにこれは「主体者不在」と「研究環境構築のセンスのなさ」により発生する荒廃のパターンなのである.

研究をどのように進めるかという教育は,教科書や文献を読ませたり講義を聴かせたりすることだけではない.院生と教員が一緒になって創意工夫しながら,研究室を整備・メンテナンスし,効率化・最適化を施していくことも大学院教育の一環だと思う.むしろ,どのような研究環境で仕事をしてきたかという経験のほうが,社会に出てから役立つトレーニングとしては重要なのではないかとも思う.


修理・復旧

研究室の不調PCをまとめて診断.壊れた部品を相互に取り替えたり,HDの中身のデータを移動させたり.

午後,低温の気候変動分野のゼミ.ついでにGIS機器関係のメンテナンスについて相談.


初ゼミ

image新学期がはじまって,初めてのゼミ.薬品取り扱いなどの安全講習を実施したのち,とりあえず半年間の全体スケジュールを決める.

ゼミ終了後,おみやげの氷で一杯.47次採取の氷は気泡のはじけ方が良好なので,楽しんでもらえたハズ.

そういえば,荷受けの際に本山さんから伺ったところによると,ドームで掘削された最深部の氷は低温研の冷凍庫に搬入されるらしい.たぶんもう到着しているはず.基盤から取り込んだとおぼしき石つぶのある部分の解析も北大で行われるらしい.といっても,分析者が北大の研究者だとは限らないらしいけど...そのときには立ち会わせてもらおうかしら.


クラッシュ連発

研究室のパソコンがいくつも不具合をきたしている.不在のうちにそうなってしまったものが多い.しらせから届いた荷物を開梱して整理する合間をみて,ハードディスクを交換したり,システムを入れ替えたりして,順次使える状態に戻す作業. 

全体を正常に戻すにはまだしばらくかかりそう.


研究者の価値

朝は冷え込んで積雪があった.午後,南極帰国後の身体検査,ならびに「しらせ」に荷物を取りにいく目的で上京.

羽田空港の滑走路に降りたら,東京湾の向こうに「しらせ」らしき船がいるのが見えた.しらせが晴海埠頭に帰国するのは明後日で,入管手続きは明日の予定のはず.明日の入管手続きを控えて,すでに湾内で待機しているということも十分ありうる.あのカラーリングと独特の船体を他と見間違えるはずがない.

明日の検査のために,病院近くの水道橋近辺にホテルを取る.このホテルには檜の大浴場がついているのだが,時節柄,宿泊客が少ないのか誰もいなくて独り占め.温泉宿にでも来ている感じで非常に快適.

NHKのクローズアップ現代で,科学五輪に出場経験のある優秀な人材の3割しか研究・開発の進路に就いていないという結果を報じていた.残りの7割は医者と金融関係が半々だとか.やっぱり,社会的ステータスや収入を考えると,科学的素質のある人材はそういうところに落ち着くんだなと思った.

実際,大学でも研究機関でも,研究者は業績をあげるのに汲々としているばかりで,世の中のレスペクトもないし,学生からも熱心に指導すればするほどアカハラだとかセクハラだとか自殺だとかで圧力をかけられるし,全くいいところがない.

南極観測隊にしても,主役の観測者・研究者が一番薄給でこき使われている.それなりの地位にある研究者は絶対に南極には来ないから,末端のポスドクや助手がかり出されているのが現状.でも実際,そういう研究者が一番役に立っているし必要なデーターを黙々と取っているのである.一方,医者はいざという時には確かに必要で頼りになるけれども,観測隊でもらっている給料に比例するほど働いているようには思えないし,観測隊の主役でもない(ハズ).

別に,観測隊の医者に恨みが有るわけでは決してないし,医者もそれなりに観測隊のなかでがんばってくれているのはわかっているのだけれど,本当に主役であるべき人が最も評価されてそれに見合った収入やレスペクトを得られるようなものになっていないのは,結局日本の社会の縮図である以上のなにものでもない.でも,せめて観測隊ぐらい,別の評価・給与体系で組織を作ってもいいんじゃないかなぁ...

まあ,考えてみてください.「南極観測隊では,医者は一番給料が安いです.それでも行ってくれますか?」といわれて,はいはいと引き受けてくれる医者がどれだけいるだろう?でも研究者は実際にそれをやっているんだよね.とにかく,自分の情熱を傾ける対象がそこにあるから,という理由だけで...

これで,科学・技術立国を目指す日本が滅んでも,それはそういう社会を作っている人々の自業自得な訳で,科学・技術立国を掲げる資格も素養も素地も,もともと日本にはなかったとうオチになるだけの話である.

やっぱり,世の中どこか間違っている.どんなに情熱的に科学への夢を語り尽くしたとしても,そんな世の中の現実を見て見ぬ振りをしているがぎり,若者に無責任な夢を見させているにすぎないのではないだろうか?こうして,教育にたずさわる研究者としては,大きな罪悪感に苛まれるのである.


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