日々の雑感 一覧

現場との乖離

再生紙偽装が環境偽装と言われ,食品表示の偽装がたたかれ,建築基準の偽装で評価ソフトの大半がダメになり,おかげで建築業界が不況になり,温暖化ファッショが政治的に利用されている現実も含めて,世の中最低の状況.

...とは言っても,お菓子を食べておなかを壊したという話はとんと聞かなかったし,現在の製紙技術で生産可能な本当の再生紙とはどの程度の品質なのかも知らずに「偽装再生紙」を使ってきたわけだし,ソフトが完全ではなくてもそれなりに安全な建物はできていたわけだし...責任は,偽装者としてたたかれている現場の人たちだけにおしつけるべきものでもないような気がする.利用者側のリテラシーの問題もあるはずだし,なによりも,現場の実態も知らずに実現不可能でナンセンスな基準を定めてしまうほうの責任もあるはずだ.

この「現場との乖離」が,すべてを蝕んでいる元凶なのだろうと思う.


平年並み

少雪のわりに連日記録的低温状態が続いたかと思っていたら,昨夜からまとまった降雪.今朝の札幌は平年並みの積雪に戻ったとか.

センター試験会場の北大構内は,ふかふかの新雪をかぶった木立に日が差して,幻想的な白銀の世界となった.

入試という大学にとって恒例かつ最大の行事の日程中に大学の先生とアポを取るというのは,どう考えても非常識なので,やめたほうが良い.


寒っ

早朝ゴミを出しに行って鼻毛が凍った.今朝の札幌の最低気温はマイナス12度.道内ではマイナス30度を下回った所もあったとか.日中は吹雪気味になったり晴れたり.夜はきれいな星空.放射冷却で明朝も冷えるだろうな.

夕刻に,HBCのHANAテレビで,上ホロ雪崩を検証した番組が放映された.人為発生のことを明確に取り上げた報道はこれが最初ではないだろうか.HUWV-OB会の報告書が12月上旬には出来ていたというのはちょっと驚き.JAC北海道の方の「神様のいたずら」というコメントはなかなか絶妙な表現.


Thinnovation

image昨夜発表された封筒に入るこのマシン.いろんなところで評されているように,iPodやiPhoneの延長上のポジショニングのような気がする.デザインは魅力的ながらメインマシンするにはちょっと力不足.Let’sNoteの代わりに使うならいけそうかな.

やっぱりこんなの,きっとどこかが出すな,と思った...


脱力

修論要旨の手直しなど.フォーラムは開催のめどが立って一安心.脱力.


降ってわいた...

講師を紹介するだけのつもりが,企画者にまわされるハメになった.時間もないことだし早急に進めなければならず,いろいろ焦る.

業績データベース入力,ゼミ,センター入試監督説明会,地理学会要旨の手直し,その他もろもろ.


次の十年,過ぎた十年

人日の朝,七種粥もどきを食べ,おとそ気分を払拭して仕事体制に頭を切り換えようとつらつらと考える.

2001年2月に開催した「比較氷河研究会」の懇親会で,次の十年間に何をするかという明確なビジョンが大切なのではないか,という話題が出た.あれからまだ十年はたってはいないけれど,とおに半分以上の期間は過ぎてしまっている.

当時集まった有志の間で特に何をするかを明確に決めてここまでやってきた訳ではなかったような気がするが,それでも,参加者は,それぞれの立場でそれぞれの研究活動を展開してきたわけで,たぶんあの頃に温めていた計画を着実に展開してきているのだろうと思う.

私自身は,研究会の翌年に発表した『東南極白瀬流域とリュツォ・ホルム湾沿岸における氷床底面に着目した氷河学的研究の可能性と展望.月刊地球, 24, 1』 という論文の中で,きたる十年間の仕事の展望を明確に示したつもりである.

今になって思えば,その方向性は間違っていなかったと確信できるものの,あの集会以来自分自身で収穫できた成果がいかに少ないか,ということに愕然とさせられる.JARE47でのプロジェクト実現の経緯を考えると,《きたる十年間》ではなく《きたる十年後》あるいは《十年後に実現した南極再訪》になってしまったのではないかとすら思えてしまう.

何よりも,広げた風呂敷の大きさに比べて自身の実力がとうてい及ばないほど非力だったことがその原因の最たるものであったことは間違いない.それに加えて,実力者の無理解,学術論争,分野間の競合,大学改組やポジションをめぐるゴタゴタなど,こまごまとした要因も多々思いつく.

だからといって,ここで嘆息してもしょうがない.十年間の大半を障害物競走や振り出し双六のように過ごしてきたことになったとしても,見据えているゴールが揺らいではいないことを支えに,着実にやっていくしかないのだろうと思う.

幸いまだあれから十年は経過していない.もう一度振り返るべきは,本当に十年間を過ごした後なのであろう.今の世の中十年じゃ長すぎる,という人もいるだろうけれど...


新年事始め

正月休み中に,NHKでやっていた爆笑問題のニッポンの教養・新年会スペシャル「2008年ニッポンの大問題」を見た.『《因果関係》と《相関関係》とは別物』という意見が一番印象に残った.物理屋さん・生物屋さん・哲学屋さんなど,異分野の大御所がそろった対談だけに(地球科学者がいないのは残念),科学哲学全般の話題へと発展するかな...と期待していたけど,この意見が出たところで続きは尻すぼみ.残念.

我々の分野は記載を中心とする帰納的・説明的・解釈的学問である.学院の体制の中で,多くの分野と関係を持ちつつ,異分野の議論にも参加することが多いが,そういう《相手》は《相関》を明らかにする論法をとる分野が圧倒的に多い.かたや我々の記載学的手法からは《相関》を見いだすことなどまずあり得ない.言ってみればいきなり《因果関係》への帰納的推論へといってしまうことも有るわけで,論法の異なる《相手》との相互理解が成立しないこともしばしば経験する.私個人がよく抱く感想は,《相関》は,一見きれいに結果を示すことができるけれど,それがホントに《因果》関係を示しているかどうかは別問題だよね,ってこと.たぶん《相手》も,我々の話を聞きながら,おいいきなり《因果》かい,なんて思っていることはかなり確実なんだけど...

まぁこんな感じで,今年もまた,学院内のこうした異分野間の関係が繰り返されていくんだろうな,と思う.

数ヶ月前に古本屋で買ったまま放置していた「白亜紀に夜がくるー恐竜の絶滅と現代地質学ー」(Powell,J.L.著,寺嶋英志・瀬戸口烈司訳,青土社)という本を読む.「漸進説」と「激変説」,「斉一説」の誤解,パラダイムシフトなど,恐竜の話以上に,現代地質学の科学としての本質について書いている部分のほうに惹き付けられた.一般向けにしては,思いの外きっちり書けている本だ.正月休みでのんびりしている時に,たまたま手をのばしたのだが,今年一年の始まりに読むには幸先の良い大当たりであった.


謹賀新年


納会

h-pagesの納会.

意識の高い方々の議論について行けないところもあり,自分の勉強不足を痛感.といっても,こっちにはこっちの専門が有るわけで,双方のギャップと相互理解と協力をすすめることがこの会合の目的でもある.それにしても,この業界,省略語が多すぎ.


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