よくまあ…

どうも調子が悪いので診てもらったら「大学の先生でしょ,よく仕事できてましたね」と言われた.確かに,12月に入ってから集中して考え事が出来ていなかったような...抗生物質を処方してもらってしばらく通院することに...

恐竜のDVDが来た.南半球のジュラ紀と白亜紀の関係がよく分かっていなかったのだけれど,DVDを見てかなり納得.北半球でジュラ紀に絶滅していた種がオーストラリアでは白亜紀まで生き延びていた,ということ.それも暗夜期と極寒に適応しながら.意外に恐竜の環境適応性に関する研究は進んでいた.

そろそろ第一便が昭和基地に着くらしい.札幌は昭和基地よりも寒い.


講義終了

代打講義の最終回.やや不完全燃焼のまま終わる.


あとからやってきた南極たち

今日は南極がらみの出来事が多い日.

お昼過ぎまでかけて,帰国以来ずーっと懸案だった原稿の,まあファーストドラフトとでも言ったほうがよいくらいのものを仕上げた.気分的にちょっとプレッシャーから解放された.

原稿を仕上げてぼーっとしていたら,事務から電話.着払いで小包が来ているという.支払いをかねて受け取りに行ってみると,それは,JARE34の15周年記念品として作成されたDVDであった.

当時,ホームビデオはハンディカムHi-8の時代.越冬の一年間にわたって隊員が撮りためたテープを集めて編集し,DVD5枚のボリュームに仕上げた大作である.そのセットに,私が5年前にJARE34の10周年記念に作ったスライドショーDVDが加わって,全部で6枚が1セットとなっている.全部鑑賞するだけでもたいへんな量だ.15年前の記憶と,ついこの春までいた南極の記憶とがオーバーラップしてしまっている私としては,自分の記憶を再構築させるのに丁度よい.

帰宅してみると,今度は極地研から分厚い封筒が届いていた.開けてみると立松和平氏の著書「南極で考えたこと」(春秋社)が同封されていた.この11月末に出版されたばかりの本を,昭和基地でお世話したJARE47越冬隊の一人一人にプレゼントしてくれたのだ.

三浦組の話が随所に出てくるのはありがたい.昭和基地での研究者像が美しく描かれすぎているのではないかと思えるフシもないことはないが,自分のことは自分では本当にはわからないこともある.立松氏の目を通して受け止められた我々47次隊の一人一人の姿は,あながち脚色も誇張もないそのものの姿だったのかもしれないと思った.確かにあそこでは人間は良い方に変わってしまうのだろう.私などは,今の姿をこの本の読者の前にさらすことなど,とても出来そうにない.

極地研は,今後,文化人や教育関係者,青少年などを昭和基地に連れて行くことも検討しているらしいが,立松氏はそういう,研究・観測者以外の専門人としての先鞭を切ったと評価できる.こちらが数ページの論文を創出するのにヒーヒー言っている間に,本を一冊出してしまうのは,さすが書くことを生業にしているプロの仕事だとも思う.しかし本書は,あくまでも昭和基地を訪れる機会を得た文人のエッセーである.学術的な内容が含まれてはいるけれども,それは著者の体験を修飾する周辺情報ととらえた方がよいだろうと思う.
(【…で考えたこと】というタイトルの本は,私が知る限りどれも「エッセイ」である)

ということで,思わぬ南極からのおっかけ品が届いた日になった.JARE34の皆さんもJARE47の皆さんも,そして立松さんらVIPの方々も,すばらしいクリスマスプレゼントをどうもありがとうございました.


恐竜

都合で南極の恐竜について何か書くことになった.極寒の南極と恐竜との組み合わせはいかにも一般受けしそうな事項ではある.でも,自分の研究対象年代からは大きく離れていることでもあるし,ましてや古生物のことなので,これまで特段注意を払ってこなかった.最近になって必要に迫られて調べていたら,これが意外に面白い.

南極で恐竜の化石が産出するのは,横断山脈の海抜4000m以上の標高というすごい場所.発掘作業だけでも相当大変そうである.この春に購入した「Encyclopedia of The Antarctic」を紐解くと,南極大陸初の恐竜化石「Cryolophosaurus elliotti」の発見者でこの分野の権威でもあるWilliam R. Hammer博士の記述に至る.

この恐竜の名前が面白い.「Cryo」でも察しがつくように,属名は寒冷圏にちなんだものであり,日本語にすると「凍り付いたとさかをもつトカゲ」という意味になる.このとさか状の頭のかざりが,エルビスプレスリーの髪型にも似ていることから「ジュラ紀のプレスリー」という愛称もあるということだ.

実は,つい最近,このプレスリーに次ぐ二種類目の南極恐竜が発見され,その記載論文がActa Palaeontologica Polonicaの最新号に発表されたばかりであったことを知った.その名も「Glacialisaurus hammeri」.これまた「Glacial」という雪氷圏にちなんだ属名がついている.種小名のほうはもちろんHammer博士を讃えてのものだ.

生物部門の専門家とつきあっていると,だじゃれや言葉遊びが好きな人が結構多いような気がするのだけれど,きっと,この恐竜の命名のように,自分が発見し記載した新種に命名権があることとも関係しているのではないと思ったりする.

閑話休題...なんと,すでに英語版のWikipediaにGlacialisaurus hammeriが登録されている.これには驚いた.この素早さは,恐竜マニアが世の中にいかにたくさんいるかという証しだろう.そう思うと,私のような素人がこの話題についてそれらしいことを書いてよいのかどうか,かえって心配になってしまった.

この他にも,つい最近,白亜紀に南極大陸とつながっていたオーストラリア東部で大型の肉食恐竜の足跡(種は不明)が発見されたりもしていて,食物連鎖の頂点に位置するティラノザウルスに近い種の存在の可能性として注目されはじめていたところだ.

これらの恐竜が生きていた白亜紀初期の南極大陸は,現在よりもやや低緯度にあり植物も繁っていたとはいえ,氷床の発達は始まっていたし,冬期には極夜もあり,気温も氷点下まで下がっていただろうと考えられている.恐竜の恒温動物説がにわかにもっともらしくなってきたということである.

ということで,もっと勉強して度胸を付けなきゃとても筆が進まないため,2002年発売の「ディスカバリーチャンネル 恐竜の大陸 オーストラリア・南極」というDVDを注文してしまった.また散財...


再履

11/29にしゃべったゼミの続き.つまり再履ゼミ.

このゼミ,北大内の有志が集まって開催されているPAGESゼミなんである.参加者は海洋地質・アイスコア・年輪・地形など,専門は幅広く違うけれども,古環境変動復元という大目標で共通する研究者.お昼ご飯を食べながら,話題提供者のプレゼンを聞いたり議論したりするという企画.私はこれに前々回から誘われて参加している.

今日は,私の提供した氷床変動の話題でなんとなく盛り上がった後,それぞれの講座でやっている普段のゼミや専攻・研究院のどのゼミよりも,このPAGESゼミが近場では一番白熱できるという意見まで飛び出す.私のつたない話でも,そう言ってもらえるのは嬉しいことだが,ここは研究所ではなく大学院なのだし,私自身も,このような話題で院生と議論しながら指導していく機会がないことに一抹の寂しさを感じてしまった.

結局「PAGESの王道をいってる日本人研究者はほとんどいないよね」ってことで,バラバラに存在する研究者の意識をまとめて,この業界を引っ張る論客レベルの議論と目標意識をコンセンサスとして構築していく必要性を認識したところで一致.

極地研がらみの最近の展望を鑑みるに,私としては,PAGESレベルで日本の南極観測が表舞台に出るのは相当難しいような気がしている.PAGES的には,南極が今まさに上げ潮の注目度を獲得しつつあるだけに,なんともいたたまれない気持ちになった.


心理テスト結果

「環境史研究のための山岳アイスコア」という面白い研究集会があるというのに,雑用で席をはずせず,今日は参加をとりやめ.

越冬中に実施協力した京都大学の南極心理研究の受験者フィードバックが送られてきた.出発前・越冬交代時・極夜期・極夜明け・白夜期,そして帰りのしらせの中まで,全部で6回実施されたもの.

異なる二つの木を描かされるバームテスト結果はなかなか面白い.自分では毎回どれも全く同じ木を描いたつもりなのに,6回分をまとめて並べてみると,大きさや枝振りが微妙に違っていたりする.45次から始まったテストのようで,我々47次と,45,46次との比較があるのも面白い.それぞれの隊でもそれぞれの特徴が出るようだ.48,49次も継続されるという.

要望があれば,直接面談して結果の分析を知らせてくれるという案内が前に来ていたのだけれど,多忙につき,面談をお願いすることはしなかった.でも,実際に結果を見て,心理学者がこれをどう解析するのかにも興味が出てきたので,その研究者の実像を見る意味でも,面談してもらえば良かったかな,と思う.


聞いたような話

地質学会のニュースレター.いつもは封筒から出してすぐに茶飲み部屋の書架へ直行なのだが,今月号は先日札幌であった学会関連記事で読みどころが多く,自宅まで持ち帰る.中でも「日本の地質学者はいつから愛を失ってしまったのか」と題した東大磯崎教授の学会賞受賞記念講演録は非常に面白かった.近年の業績主義批判にはじまって,クーンのパラダイムシフト論まで,地質学者だけあって,都城秋穂の「科学革命とは何か」が出てくることまでは読みながら予想は出来たが,なんとなくどこかで誰かがうんちくをたれたことのあるような話にも似て非常に共感できた.

講演録音を元にした記事と言うことだが,ニュースレターにはそぐわないA4版6ページにわたる大作である.


公開第一弾

雪氷災害調査チームの報告書の第一弾を公開.


暗い

週末の代行講義の準備.過去のファイルを流用しようと思って開いたら,おもいっきり壊れていて焦る.

入試業務の説明会.冬至を控えて16時を回ると外は真っ暗.気温的には現在の昭和基地と同じくらいか?でも,日射がないのでもっと寒く感じる.


なんだかなぁの一日

早朝からやっている病院に子供を担ぎ込んでから出勤.

いつもより一日早いゼミでちょっとリズムを崩す.

サーバーのアップ方向の速度が異様に遅いので,あれこれ調査.スイッチングハブをリセットしたらあっさり治った.

tableでバリバリレアウトしているので,page-break-beforeはまったく効果なし.どうしようかかなり悩むも解決策なし.


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