ブリ後
一昨日までのブリは気温が高かったため,ドリフトは粘っこい雪.しまりも悪くズボズボもぐる.
今までになく背の高いドリフトができているし,あちこちにべたべたとくっついている感じで,普段できないところにも吹きだまりが出来ている.気の付いたところをこまめに除雪.
明日は最初のALOS衛星の試験なので,コーナーリフレクタの向きをチェックして付着した雪を除去する.
南極一覧
一昨日までのブリは気温が高かったため,ドリフトは粘っこい雪.しまりも悪くズボズボもぐる.
今までになく背の高いドリフトができているし,あちこちにべたべたとくっついている感じで,普段できないところにも吹きだまりが出来ている.気の付いたところをこまめに除雪.
明日は最初のALOS衛星の試験なので,コーナーリフレクタの向きをチェックして付着した雪を除去する.
衛星受信棟にある時刻配信サーバーのアドレス切り替えを実施.
このサーバーは,GPS衛星から正確な時刻を取得し,それをネット経由で配信して,PCや観測機器の時刻を同期させるものである.衛星受信棟にあるものが,一応,昭和基地の正式なタイムサーバーという位置づけになっている.
とはいっても,昭和基地ではじつに多くのGPS受信機が稼働している.タイムサーバーのように正確な時刻を取得するためのもの,地殻・海氷・氷床などの変動を測定するためのもの,地図作りのための正確な位置を出すためのもの,ルート工作などナビゲーションに使われるもの等々...少なくとも衛星受信棟だけで4つのGPS受信機が稼働していて,その数だけアンテナもたてられているし,そのほかの観測系の棟にも複数個のGPS受信機が設置されている.
観測には,観測時刻を記録する意味でも,機器の動作をシンクロさせる意味でも,正確な時刻が不可欠だ.正確な時計としては原子時計が最も信頼できると言われているけれど,それはとても高価な代物でおいそれと手に入るものではない.しかしGPSを使えば,原子時計が刻む正確な時刻が空から下りてきてくれるのだから,それを使わない手はない.GPS衛星が搭載している10-12sの精度を誇るセシウム時計を利用して時刻をあわせるというのは,最も手軽で確実な手段なのである.
一方,VLBI観測も正確な時計を必要とするが,その要求精度は半端じゃない.なんせ,人工衛星など比較にもならないくらい遙か宇宙のかなたからやってくる電波の到達時間の差を計測しようとしているのだ.GPS時計のさらに上をいく10-15sの精度を持つ水素メーザー時計が昭和基地にあるのはそのためだ.
数日前に水素メーザーのある地震計室と衛星受信棟との間の配線をチェックしいて,「セシウム」と書かれた札の付いたケーブルがあるのを見つけた.これはカウンターにつながっていて,水素メーザーからの信号との差を計測するようになっていた.セシウム時計の時刻は1秒遅れ.今年の初めにあった閏秒の補正がまだ適用されていない模様.実際の使用は,1ppsの刻みを比較しているのでこれでも実害はないが,そのうち国内に問い合わせて補正しておこうと思う.
それにしても,どこかの一台のGPS受信機で基地のGPS機能を代表させられないものなのだろうか?ちょっと考えただけでも,数が多すぎるような気がするんだけど...
今日もブリ.今朝になって外出注意令に切り替わったものの,外出には覚悟がいる風雪.
10日前に出ているはずの基地内新聞「日刊昭和」の100号記念号が今日張り出された.越冬隊長が「未来の隊員の声を代表して」という署名で寄せている祝辞には全く同感.以下はその要約.
昔の観測隊は、記載された情報は新聞しかなく,そのなかで観測隊内の情報源として重要な役割を演じていた.一方,現在はメールやWiki等で情報が流れ、観測隊内の新聞の位置づけが違ってきている.とはいえ,観測隊の新聞は,違う隊次の隊員も潜在的な読者層である.新聞係には,これからも潜在的な読者層の期待も担ってがんばってほしい。
実際,夕食後,ミーティングまでのちょっとした空いた時間に,過去の隊の新聞に熱心に目を通す隊員の姿を良くみかける.同様に,公式ばらない我々の隊のナマの様子を知ろうと,将来の観測隊員も越冬隊新聞に目を通すことはほぼ確実だろう.私は今回は新聞係に手を挙げなかったので大きな事はいえないけれども,「第二の越冬記録」として,そして昭和基地からほぼ外に出ることのない世代を超えた越冬隊員同志への情報伝達手段として,基地内新聞の役割の重要性は,ネット時代の今でもかわらず存在しているものと確信している.
夕食後,南極大学の7回目.
「撞球」 「氷期への旅」 「事故例集の裏話」
休日日課.昨夜から外出注意令.
S16オペレーションに関する臨時のオペ会.
夜,風速が30m/sを越えたため外出禁止令に切り替わる.この低気圧が暖気を運んできた.外気温はなんとマイナス2度.暑い.
休日日課.
次第に天気が悪くなる.
昨夜に引き続き,中毒のドラマにはまる.
今日は当直.
はやくも,次の隊のための調達参考意見のとりまとめ作業が開始された.
海氷の状態を衛星画像で確認したいが,なかなか晴れてくれないし,明るい時間も短くなってきて可視光領域での撮影のチャンスが少なくなってきた.赤外域のバンドを使えば暗い時間帯でも大丈夫なのだが,これにも一長一短がある.
この画像は5月14日のNOAA/AVHRR Channel 4の画像で,熱赤外領域(10.3〜11.3μm)の放射の強さ(放射温度)を測定しているもの.白いところほど放射が弱い,つまり温度が低いことを表している.海氷は海水に比べて温度が低いので白く写る.だから海氷の分布状況の把握にも使えるのだが,雲もまた同じように白く写るので,晴れた日でないと正確な海氷の分布は分からないのである.
NOAAの画像は気象部門にも使ってもらっているのだが,彼らには可視光領域のChannel 1よりもこのChannel 4の赤外領域画像のほうが都合が良いらしい.といういのも,高い雲ほど温度が低いので白くなるために,色で雲の高さを区別できるのだということである.赤外領域ならば暗くても雲を判別できるし,曇っているからこそ雲があるわけで,私が見たい可視光・晴天という条件とは正反対なのである.
ということで,この写真でも分かるとおり,東経40度線と宗谷海岸の海岸線が交差するあたりに切れ込みが入っている.これがオングル海峡の開水域なのである.リュツォ・ホルム湾内は全く問題外の開水域が広がっているのであきらめもつくが,よりによって,しっかりしていそうな北方の海氷のなかで,オングル島と大陸の間にだけイヤな切れ込みが入ってしまっている状態.
これから暗夜期に入り,Channel 4の画像を中心に見ていくことが多くなりそう.
朝一番で初期消火訓練.ブリでついたドリフトがまだ残っている状態で実施.今朝は非常に冷え込んだので,足下が悪い中を消火器をかついで走って気管が痛くなった.結局,日中も気温は下がって,今越冬最低のマイナス24度を記録.
午後,西オングルの宿泊組に怪我人が出たという想定でレスキュー訓練.もともと出ることになっていたお迎え隊にレスキュー隊になってもらって,本部との連絡体制などについて確認.
夕刻,南極大学の6回目.
「天才児を育てる」 「CCDの基礎(暗い対象を撮るために)」 「我々はどこからきたのか?我々とは何か?我々はどこへ行くのか」
今日一日かけて,新しいとっつきルートが完成した.ずいぶんと分岐が多くてちょっとややこしくなったけれども,冷え込む中で一日作業してくれた隊員の労を多としたい.これでいよいよ大陸への行動が始まる.でも,もう日が出ている時間が短いんだよねぇ...
アクセスカウンターがめでたく200000を記録.今日はなんとも盛りだくさん.