片付け順位

病院で風邪を診てもらってから研究室に出て,片付けるべき仕事に優先順位をつける.これで一日がつぶれた.


観測隊臭

親爺が孫達を連れて札幌にやってきた.都会生活へのリハビリも兼ねて家族サービスの一日となる.財布からお金を出して支払う行為にはまだ違和感を覚えるし,リアルタイムのテレビ番組もなかなか慣れない.

ところで,このところ,かみさんがしきりに「観測隊臭がする」と言い張る.成田や未来館で会った隊員は皆,多かれ少なかれ同様の臭いがしたらしい.しらせの船室で染みこんだ重油やたばこや汗の臭いのことか?


リカバリ

留守中に不都合が発生したまま放置されていた事柄をメンテナンス.車のパンク修理,断線箇所の補修,プリンターの修理,携帯電話の再開など.

次男のやんちゃぶりは想像以上に大変.


帰札

帰国から二日たった今日,ようやく本拠地札幌に帰った.小雪がちらつく天気に,思わず身をすくめる.

研究室に出たら,留守中に就任した新助教授さんが一人,遠隔操作でいろいろやってくれた研究生が一人,留守中のモロモロをダイジェストで聞かせてくれた.

終業時刻ごろに事務室に挨拶に行ったら,年度末の締めと研究科長交代ということで,現研究科長,次期研究科長,事務長,総務係長らが歓談していた研究課長室に引きずり込まれるハメになってしまった.皆さん,幼少の頃に宗谷の出航やタロ・ジロの奇跡を体験された世代である.

帰宅後,越冬中に生まれた次男と初対面.思いの外,人見知りもせず,すんなりなついてくれた.遺伝子つながりの親近感を感じとっているのか?まだ二人きりでの留守番は無理だけど,少しづつ近づいていこうかねぇ.


帰国歓迎会

科学未来館で,毛利衛館長主催により,我々の帰国歓迎会を催していただく.この1月に毛利館長らが昭和基地を訪問した際の返礼の意味もある.

私は,毛利さんの大ファンである妻を本人に引き合わすことで今回の南極ミッションを完了させるつもりだったので,不調を押して出席する.ここでしくじったら,カミさんから一生なにかを言われ続けることになるだろうから,なにがなんでも出なければならないのである.

その重要なミッションも,未来館のスタッフとして働くうちの研究室出身の女史が休日返上でかけつけて手伝ってくれたおかげもあって,成功裏に終了することができた.カミさん曰く「こんなに緊張したのは結婚式以来」.


帰国

宵の口に帰国.

長い無菌隔離生活ですっかり免疫力の落ちた体は,一週間の豪州滞在中に,かのハンセン選手を欠場に陥れたのと同じかもしれないウィルスにたちまち犯されてしまい,絶不調のうちに成田に到着.

ウィルス以外にも,世の中のあらゆる不都合要因にも抗力が落ちているので,しばらくは様子見の生活をしたいところだが,なかなかそうもいかない.


シドニー着

20日朝,シドニーの街の明かりが見えてきた.今日は沖合に停泊して入国手続きなどが行われる.

長い山旅から下山して林道終点に着いた気分.

オーストラリアで文明圏へのリハビリをして28日に帰国の予定.


海洋観測終了

image現在はタスマニア島付近を北上中.中緯度の空の青さが目にしみる.気温も16〜20度ほどまで上昇中.一年半ぶりに触れたモワッとした湿気のある暖気がなつかしい.

昨17日,南緯45度付近で最後の海洋観測が行われ,これで,連続観測を除いて48次航海中の観測が全て終了した.オーラスには海深1000m耐圧試験が実施され,真空マグカップやカップラーメンの容器などの個人的なものも一緒に試してもらうことができた.結果はごらんの通り.


南緯55度通過

本16日未明,日付が変わった頃に南緯55度を通過し南極圏を出た.手当支給に関わるため,通過時刻は厳密に定められていて,早すぎても遅すぎてもいけない厳守事項となっている.

昨夜にビデオを見ていたら,突然エンジン音が高まって揺れも増えたのだが,実はこの時刻調整のためなのであった.


地極の歩き方

imageしらせは昨12日から北上を開始.13日には「南極伝統工芸等創作展」が開催された.写真,ボトルシップなどの模型,木工細工など,しらせ乗員と観測隊員の力作が多数出品されている.

中でも,しらせ2分隊吉福さん制作の「地極の歩き方ー南極ー2006~2007年版」という冊子は優れもの.すでに往路から暫定版ができていたものに今夏の昭和基地滞在での取材分を追加し,全156ページに及ぶ出展品に仕上がった模様.裏書きには「公の場への公表を禁ずる」とあるので,全容をお見せできないのが残念.私も一冊欲しくなったけど,印刷・製本は全て手作業のため一冊を仕上げるのに6時間以上かかるということで,入手は困難らしい.


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