準備

休日日課.ブリは早朝におさまり,外出禁止令も解除.明日の掘削試験の準備など.


一休み

imageブリ.お昼過ぎから外出注意令.夕刻に外出禁止令に変わる.

ブリで外に出られない時間を利用して,昭和基地Nowの原稿を執筆.お題はこのロゴに関する記事.

日本の南極観測が開始されたきっかけは,第1回国際極年(1882〜1883)と第2回国際極年(1932〜1933)に引き続く国際地球観測年(1957〜1958)であった.それから数えて50年目にあたり,今,四たび目の「国際極年2007-2008」の準備も進行中である.

今回の国際極年の特徴は,極域研究の意義や重要性を一般に啓発する「アウトリーチ」が盛り込まれていることで,「世界中の中高生たちも積極的に極域観測に注目しよう」という呼びかけがされている.ライブステージも,その一環になるのかどうかわからないけど,「第3回中高生南極北極オープンフォーラム」の趣旨もそこにあるみたいだし,今年と来年はなにかと南極が賑わうことになるだろう.


津波

今日も引き続き,海氷掘削ソリの試験.導入孔として掘った穴に掘削ソリの位置をピタッと合わせるのに苦労する.数センチの移動を雪上車で引いてやろうっていうのだから,ほぼ不可能に近い.なんとか合わせたところでようやく掘削にこぎつける.今後は,導入孔をどうやって掘るかが課題.

ジャワ島南西部沖の津波が昭和基地でも観測されたと海洋情報部からプレス発表があった.昭和基地の潮汐を観測している海保の担当部署から,基地内担当の私の所へ「何かなかったですか?」と問い合わせが来た.

実は数日前に雪上車でタイドクラックを渡って,その跡に大きな孔が開いているのがみつかり,ミーティングで注意を呼びかけていた.日付を考えると丁度津波が昭和基地に到達した頃にピッタリ合う.きっとタイドクラックはこの津波の影響で大きく開いたモノにちがいない.クラックを渡った直後はそんなに陥没していなかったので,潮の加減でその後に大きく開いたのだろうと予想(責任回避?)していたんだけど,あながち私の予想が間違っていたわけでもなかったみたい.それにしても,まさか赤道付近の津波の影響だったとは,驚き.


海氷掘削試験

image今日も引き続き掘削試験.トランスミッションのオイルが凍って動かない.ジェットヒーターで温めて復活.それでも,掘削は思うようにはかどらず,次回に持ち越し.

好評につき,南極展のライブステージのスケジュールが追加になった.開催期間中の土日は全てライブステージがあることに...こりゃ大変だ.


ウー

先日のAブリで,サイレンが凍り付いて鳴らなくなった.それ以来,昼食と夕食を知らせる合図は「ウー」という一言の館内放送になっている.

サイレンに代わって放送マイクでうなるのは当直の仕事だが,「う〜〜〜〜うぅ」とか「うっ」とか,その言い方は人それぞれで,毎回楽しませてもらっている.

気心の知れた越冬隊内とは言っても,いい大人が「うー」とうなるのは結構勇気がいることらしく,「お食事の用意が出来ました」なんてしおらしく言う人もたまにいる.これはこれで人柄が出ていておもしろい.

知らない人がこの放送を聞いてもなんのことだか分からないに違いない.「うー」の一言で済んでしまうというのも,昭和基地の閉鎖社会のなせる技の一つであろう.

image海氷の流出によって失われていた向い岩ルートが再建された.


一筋縄では…

image海氷掘削ソリの試運転...といきたいところだが,低温で発電機が始動しなかったり,いざ海氷上で動かそうとしたらロッドがチャックに入ってくれなかったりで,試掘はまた今度.

汚水配管凍結のため,朝から洗面所とトイレが使用禁止.必死の復旧作業の末,夕刻には使えるようになった.数日ぶりにとっつき岬から帰還した隊員たちがお風呂に入ることが出来てなにより.

とっつき組の帰還を待って誕生会を開催.6月と7月をあわせた6名のお祝い.


掘削ソリ

休日日課.

朝から海氷掘削ソリの立ち上げ作業.凍り付いた部所をジェットヒーターで温め,無事稼働することを確認.


南極展開幕

今日から「ふしぎ大陸 南極展 2006」の一般公開が始まった.科博と昭和基地とをネットテレビでつなぐライブステージのトップバッターとして出演.東京側のゲストは,講演を終えたばかりの東さんと中山さん.大勢のお客さんを見て,ちょっと気後れしてしまう.

これから日替わり交代で隊員が対応する.

午後,埋まったそりの掘り起こしと運搬.

アイガーで氷食谷壁が崩壊したとのニュース.筑波の松岡さんが前から指摘していたものだ.これからも多発するかもしれない注目の現象である.U字谷の切り立った谷壁は,氷食の側方浸食ではなくて,基本的にはこのような崩壊プロセスでできるんじゃないか,と思ったりもする.


またブリ

海底探査用のソリを整備する予定でいるが,なかなか天気が許してくれない.今日も,天気「予想」がはずれてCブリになった.せっかく掘り出したソリもまた埋まってしまいそうで,いたちごっこ.

とっつき岬にいるパーティも足止め.

朝日新聞に南極展の特集が載っていた.SM100のチョロQが欲しくなった.だれか買っておいて!


ALOSの画像

S16ととっつき方面へ大勢の隊員が出かけたので,基地内はまた静かになった.

日中は晴れて,計算通り,水平線の向こうに戻ってきた太陽を確認できた.これから11月中旬に白夜になるのに向かってどんどん日が長くなる.

待ちに待った地球観測衛星「だいち(ALOS)」のフェーズドアレイ方式Lバンド合成開口レーダ(PALSAR)によって撮影された宗谷海岸域の画像を極地研経由で送ってもらった.6月11日に取得されたということで,暗夜期にもかかわらず,スカルブスネスからスカーレンにかけての海岸露岩域とリュツォ・ホルム湾の海氷の様子が航空写真なみに詳細に取得されている.

公開していいのかどうか確認がとれていないので,ここに載せることができないけれど,その解像度の良さは感動モノ.昭和基地に越冬航空機のない現在,これから南方のルート工作を実施する上で,行く手の海氷域にあるクラックや氷山・乱氷帯の情報を得るのに大きな助けになることは間違いない.

今回の画像は,昭和基地とはちょっと範囲がずれているのでコーナーリフレクターの効果がどうだったのかを知ることができないのが残念だが,まだ機会はあるし,次の画像にも期待しよう.


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