帰国
パタゴニア調査から帰国.
はじめてのパタゴニアはなかなかの体験.
チリ国内の空港や主要な観光地に掲示されているパノラマ地図はすばらしい.しかし,パイネを除いて,一般には販売しておらず残念.
おいおい報告をかねて体験記を掲載する予定.
パタゴニア調査から帰国.
はじめてのパタゴニアはなかなかの体験.
チリ国内の空港や主要な観光地に掲示されているパノラマ地図はすばらしい.しかし,パイネを除いて,一般には販売しておらず残念.
おいおい報告をかねて体験記を掲載する予定.
いよいよパタゴニアデビュー.これから地球の裏側まで丸二日の飛行機の旅.南極に行くのに比べればチョロイもんだが.
ということで本ページの更新は年末までお休み.ちなみに,このサイトには350あまりのhtmlという拡張子がついたファイルがある.本ーページを見ることを日課としておられる愛読者の皆様にはそれら全てに目を通してもらう,ということでご勘弁ねがいたい.
「地球環境からみた北海道の自然」と題して9月2日〜19日の日程で行われた当研究科の公開講座の受講者に行ったアンケート結果を見る機会があった.別に秘密にすることでもないと思うので,その感想を.
公開講座には何年も連続して受講されている市民もいて,全般的に反応は上々のようである.市民に対して難しいことをかみくだいて話すことへの感謝と同時に,大学というものに親近感を覚えたとか,なんとなくではあるけれども自分でデータをとって地道に学問をすることの重要さみたいなことを感じとった,というような感想が多い.そういう点については内部の院生よりも聴講生のほうがポテンシャルや感度が上なのではないかと思ってしまった.
いちおしは,「小野先生を含む講座はひと味違う」という感想があったこと.
外向きの評判がよいのはいつものことだが…と斜に構えて読んだが,実はこういうことが重要だったりする.公開講座のような概論をまずM1の最初にやって,そこで興味をそそられた内容について専攻や講座を選ばせる,なんてやったら,うちは満員御礼になってしまうかも.要するに,入学時に「環境について学びたい」と思ってやってきた院生の欲求をどこまで満足させて修了させられるかの問題なんだと思う.
そもそも地球環境に動機づけられてやっている研究者をどう育てるか,という問題でもある.
長期で不在になる間際だというのにちょっとしたサーバーのトラブルがあったり,装備のパッキングや院生の相談などでバタバタと過ごす.この際,留守中のサーバーの運転に完璧を期そうと思ってチェックを行ったところ,意外なところでボロボロと設定ミスが発覚.結構微妙なバランスで動作していることを実感.
「がんばれ!南極観測」の掲示板に多くの知り合いの名前を見つけて,ちょっと懐かしく,うれしくなった.でも,関係者の内輪だけで盛り上がってもしようがないので,いろんな人の参画を期待したいところ.
表題のホームページができたというので,さっそくリンク.
氷河・氷床Gの掲示板にワシントン大にいる松岡君がNatureの記事の情報を寄せてくれた.世界的な「がんばれ運動」につながればよいけど.
このロゴの色はうちのページと相性がよい.
今度南極に行く弟分が観測隊特製のグッズをくれた.
結構よくできている.
ストラップの部分を使ってそりを引かせてみたくなった.


パタゴニアに出かける前の残務整理.あちこちに留守を知らせるメールを書いたり,年賀状を作ったり.
久しぶりにエドモントンのShaw教授からメールが来た.日本の南極観測がヤバそうだ,という返事を書いたら,ずいぶん気にしてくれた.カナダでの調査のお誘いもあり,教授の友情に心から感謝.
人のつながりについて,いろいろと考えた一日.
午後から宿舎の窓を入れ替える工事があるので,それに立ち会うためにずっと在宅.工事でばたばたしているけど,見ているだけの私は暇なので,一ヶ月分のアクセス解析をやってみた.
話題のしらせが昨日出航しただけあって,ここ数日は「しらせ」の検索でやってくる数が異様に多い.優に200件は超える.なんと来てるよ,あの省からも.私の意見を聞き届けてくれるといいけど.
「ドラムリン」という検索語が一件だけあったのは,ちょっとうれしい.
全アクセスの九割方がサーチエンジン経由で,それなりに私のサイトが上位にランキングされている,ってのも面白い.
いやー,暖房の効きが全然違うわ.この冬は快適に過ごせそう.
学問や基礎科学の重要性は自明なことだが,それを納得させるのは難しい.お金がからむ場合は特に.納得させる方法として「プレゼン」は重要.そこに「話題性」があればもっといい.話題性と効果的なプレゼンが一緒になると,それはエンターテーメントという世界に入っていくことになる.
うちへのアクセスを解析していて知ったスラッシュ・ドット・ジャパンの記事にそんな意見が書き込まれていた.
エンターテーメントの世界となれば,まず思いつくのがマスコミ.しかし,科学者は概してマスコミ嫌いが多いように見える.「アリ」の例をみてもわかるように,マスコミは「話題性」を追求するあまり,行き過ぎ・誤り・不正確を誘発してしまう傾向がある.そういう事態をおそれて,科学者は,自らがエンターテーナーとなりマスコミ化してしまうようなことを避けたがるんだろう.
「南極教室」に関連して,みんな冷めているのはなんで?,と日々考えているのだが,今のところ思いつくのは,こんなところ.
確かに,学問の領域に留まって冷静に考え,世の中の熱狂ぶりに対抗していく立場も必要である.私もそんなことを書いたことがある.けれども,大衆の熱冷ましや,逆に冷めた大衆を喚起する効果も,実際に何らかの形で発揮されなければ意味がない.
大学院に関していえば,今の時代,大学院を出たからといって皆が研究者になるわけではない.でも院生は何かを学びたいと思って入ってくるから,彼らが修了して社会に出て行くときに何らかの満足度がないと,学問に対する失望感と無関心を生むことになり,研究者がストイックぶって外向きに消極的になっていることはかえって逆効果だ.
では,学者や研究者としての本分とエンターテーナーとしての役割とを使い分ける分岐点をどこに置くか.この基準に迷って,なかなか一歩が踏み出せない研究者もいるのではないか.私は,その基準は,スラッシュ・ドット・ジャパンの意見にあった「一次資料」と「二次資料」という言葉で表現されるものにあるのではないかと思う.原典(生データ)と解説資料と言い換えてもよい.
研究者とは,一次資料を読みこなすことができて,自分自身もその生産に関わることができるもの,そしてエンターテーナーとは,その一次資料を租借し二次資料として活用できるようにするもの,その先に聴衆としての一般人がいる.そういう考え方.
この考え方にたてば,報道としてのマスコミや解説員は,まさに二次資料を提供するエンターテーナーそのものだ.近年の大学院教育は,一次資料を生産するところまで行かなくても,それを理解し租借できるエンターテーナー的人材を輩出することにあると言えるのではないだろうか.しかも,行き過ぎ・誤り・不正確を誘発することがないような思慮深さと自制の効いた人材を.
かみ砕いてあげる対象が子供たちであれば,それは環境教育などの分野で活躍できるわけだし,一般人・官公庁・企業であればNPO法人の指導者としての立場が期待されることになる.
そういう人材を教育しなきゃいけなんだから,教える側もエンターテーナーになって手本を示さなきゃならない.
それから,前にも書いたハイテクカンニングに対して,教官として自衛策をとるとすれば,一次資料に当たって物事を考えさせるような課題を学生に出せば,かなりの不正は防げるのではないかと思う.ハイテクカンニングがまかり通っている背景には,課題を出す側の安易さもあるのではないか.その点で,原典にあたって根本を探らせる訓練を学生に積ませる,という視点は,なかなかイケルんじゃないかと思ってみたりする.
Q&A掲示板で回答する際も,その点に気を遣っていればなんとかうまくやっていけるんじゃないかと思う.
懸案の論文の投稿を完了.パタゴニア出発前までにケリをつけるという予定はなんとかクリアできた.すんなり通ってくれればよいけど.
お昼の教官打ち合わせの時に,小野先生が,学生がインターネット情報をレポート等に盗用することが世間で騒がれ始めている,という話題を出していた.あいにく,ポスターのプリントに悪戦苦闘していた院生を救うために席をはずして最後まで話を聞けなかったが,その概要はおおよそ見当がつく.
肝心な内容はすでにエドモントン滞在記(4/9)に記載済みなので参考にされたい.カナダ滞在中に気づいたことを書いたので,日本のことはあまり関係なさそうだと当時は思っていたけど,小野先生が話題にしていた,ということは,いよいよ日本でも問題が表面化してきたということなのであろう.
そこで非常に気になるのが,これまで誠心誠意対応してきた掲示板のQ&Aコーナー.安易に応えてしまうとハイテクカンニングの片棒を担いでいることにもなりかねず,かといって研究者としての一般サービスも必要だし,そのへんの兼ね合いが難しい.素性を明かさないような質問者には応えないことにするかなあ...
すでに地形分野でもその話題の論文が出ている.
—>“Geomorphology and the World Wide Web”(Shroder, J.F et al. 2002 Geomorphology, Vol.47, 343-363.)
一部では「送別会」と口を滑られせてしまうものもいるが,今夜は,南極にでかける弟分と私のパタゴニア行きの壮行会.今は少々酔っぱらい気味で書いているところ.
彼と私は逆の立場で行き先が入れ替わってしまったのだけれど,彼にとっては何よりも得難い機会を得たので喜んで送り出すつもり.
なにかと注目されている南極に行けるというのはうらやましい限り.帰国後は必ず「南極教室」の要員として働いてもらうので,そのつもりで.