進まぬ仕事の最中につらつらと

ゼミ,科研費申請書作成,シンポのプレゼン準備,代打講義の準備など,マルチタスクで仕事.なにかに手を着けていなければ落ち着かない心境なのだけれど,どれもさっぱり進まず.

昨日の物理学賞に引き続いて,今度はノーベル化学賞を日本人が受賞というニュース.これもまた日本人とカウントするには微妙.それにしても今年は当たり年.ご高齢に配慮して待ち順が一気に吐き出されたという感じがしないでもない.

以下,進まぬ仕事の最中につらつら思ったこと.

昨日,帰路の飛行機の中で「非属の才能 」山田 玲司 (著)を読んだ.同世代の筆者の思い切った提言に癒された.落ち込んだときに読み返すとまた元気が出るかもしれない.

出版でお世話になっているY氏のメールにはかなり納得.そのメールの本題とは関係ないけれど,女性研究者問題で指摘されていたのはたぶんこの記事のことだろう.うちの教授おすすめのBlogのこのエントリーでも触れられているノーベル賞研究者関係の記事だ.

たしかに女性の率を上げることは大事だけれど,子育てがらみの事情は,私ぐらいの世代になると男も女も変わらないという気がする.これが実際に幼児と児童と介護をかかえている自分の印象である.『男性の意識改革』は私の周辺を見る限りでは,若い世代ではそれなりにすすんでいるんじゃないかな,と思うので,女性採用に対する補助金は,女性当人の研究費や男性の再教育に当てるよりは,組織全体の子育て支援に当てたほうが筋が通っているように思う.


枯れて肥やしになっている業績

東京出張から帰札.雑用を片付ける.

帰宅したら日本人3人がノーベル物理学賞受賞のニュース.前にも書いたことがあるけれど,ノーベル賞ってのは「それがなきゃ今の科学がなかった」という業績に対して贈られるもの.いわば「枯れて肥やしになっている業績である」というのが私の認識.受賞者の益川さんの「たいしてうれしくない」という会見はまさに「言い得て妙」である.

ニュースでは日本の科学レベルの高さを示す快挙と報じているが,受賞研究が行われた当時の研究環境と受賞者の育った教育環境こそが評価されるべきなんであって,決して今の状況がこの快挙を生んだのではない.今回の場合は南部さんを日本人とカウントするか(南部さんの業績を日本の科学界が生んだものとするか)どうかという問題もあるし...

今年は北大の中垣准教授がIg Nobel Prizesを受賞したというニュースもあるし,なんだか2002年の再来のような気分.ノーベル賞ニュースに対して言いたいことも,繰り返しばっかりになってしまうのだが,日本の大学の研究・教育をとりまく状況は決して好転はしていないと思う.


フィールド研究者ネットワーク構築

海外学術調査総括班という活動の中の「フィールド研究者ネットワーク構築作業班」というのに誘われて,その会合に出るために極地研へ出張.観測隊の準備が着々と進んでいるところに到着し,何人かの知人と挨拶.

なんで私がこのネットワーク構築作業班の会合に?というところもあったのだけれど,どうやら「昭和基地Wiki」を運用した実績を買われて,本山さん経由で話がいったらしい,

この作業班に関わっておられる方々は,分野はいろいろだけれど皆さん国際的に活躍されているフィールド研究のエキスパートばかり.意識も高い.これまで何回か会合を重ねてきていて,そこに途中参加となったので,はじめのうちは大筋をつかむので精一杯だったけれど,私があちこちでやってきたGWの実例を紹介したところ,思わず敏感な反応をいただいてしまった.

しばらく自分の出番がない状態が続いているけれど,海外学術調査はうちでもたくさん行われていることでもあり,分野が違っても同じ地域で活動する日本の研究者どうしの横のつながりを見つけやすくする仕組みを構築しようという意義は充分理解できる.

システムの詳細は別として,主体的に情報提供できるような海外研究を自分でも展開しなきゃいかんなぁと思った.

以下参考

澤柿教伸・神山孝吉 (2007): Wikiを用いた昭和基地内情報共有システムの試験運用:第47次南極地域観測越冬隊での事例, 南極資料, 51, 3, 258-272.

結局深夜まで呑み.


新型端末との初出張

日帰り出張で「シンポジウム:氷床変動とグローバルな気候変動」に出席.

Kurt Lambeck教授の来日にあわせて開催されたものだが,表題の内容の最新情報をまとめて聞くことができるということを期待して,ほぼ衝動的に参加.この夏に入試業務やら集中講義やらで各地で開催されていた諸学会に参加できなかった鬱憤晴らしもある.

シンポの内容は,想定範囲内ではあったものの期待通りにすばらしい内容.満足.

今回の日帰り出張のもう一つの目的として,夏に買った携帯端末がどこまで使えるかを試すこと,があった.いつもはノートパソコンを持ち歩くのだけれど,今回は読み物の文庫本と携帯端末だけを携行して非常に身軽.

会場の東大本郷キャンパスまではまったく単純な経路なのだけれど,携帯端末で乗り換え検索してみたり,GPSで現在地を確認してみたりしたところ,かなり使える印象.マックでコーヒーをすすりながら,WiFiのアクセスポイントも試してみる.なかなか快適.ほかにも,GPSで昼食を食べる場所をさがしてみたり,メールをチェックしてみたり,音楽や英語レッスンを聞いたり,英和辞書として使ってみたりして,かなりハードに使った.

シンポの中頃にはバッテリーの残量が1/3ほどにまで減少.この調子だと札幌にもどるまで持ちそうにない.幸い,会場の机に電源コンセントがあったのでそこで充電させてもらう.

飛行機に搭乗するときの「機内モード」もちゃんと設定したけれど,この設定にたどりつくまでのステップはもう少しへらしたいところ.これに限らず,目的の機能に到達するまでのステップがPalmのときに比べて多いような感じがする.ハードボタンが少ないので仕方がないのだけれど,ポケットから出して情報にたどり着くまでの流れがスムーズじゃないな,という感想を持った.


来客

オーストリアからの来客.夕刻にセミナーで話をしてもらう.

Speaker: Dr. Andreas Kellerer-Pirklbauer
(Institute of Geography and Regional Science, University of Graz, Austria)
Title: Glacier retreat and subsequent landscape modification at different time scales: Two examples of short-term and long-term landscape responses from Austria

懸案の修正稿をしあげて提出したけれど,なんとなくすっきりしない.


新学期

もう十月.制度として秋季入学を設けてるので一部院生にとっては新年度開始でもある.職員の異動もちらほら.今年二回目の新年度開始事務処理などを行う.

明治大学博物館で特別展「氷河時代の山をひらき、海をわたる —日本列島人類文化のパイオニア期—」が開催されるとか.面白そう.


火星で降雪?

火星で降雪のような現象が観察されたようで...しかもこれから長い冬期に向かいフェニックスは生死をかけた越冬に入るという.

なんだか一気に仕事が舞い込んできたのでオーバーロード気味.


痛感

いろんな意味で自分の不勉強さといい加減さを痛感.

情報統制のもとでBlogを書いてきたせいか,バックグラウンドをぼかすクセがつくいたようでイカンなと思う.


週末の鑑賞と観察

土曜の夜にNHKBS1の未来への提言で「氷河学者 ロニー・トンプソン〜氷が語る地球の危機」をやっていたので,その録画をみた.雪氷コア研究の第一人者のこれまでの活動内容と「消えゆく雪氷の記録をレスキューしたい」という提言が良くまとめられていると思った.氷河学者がここまで注目される時代がくるとは10年前にはとても予想できなかったけれど...

街に買い物に出かけたら,品のよさそうな外国人を多く見かけた.本屋を探している様子のご婦人達の会話や道の尋ね方をみていて,ただの観光客ではないな,市内のどこかで大きな集会でもあるのかな,と思った.夕方のニュースで,室蘭に豪華客船「ダイヤモンド・プリンセス」が寄港していることを報じていた.私が見かけたのは,たぶん札幌まで足をのばした乗客たちだろう.昨年は姉妹船のサファイア・プリンセスもきているという.やはりただの外国人じゃなかったのね.

前に米空母が寄港したこともあったけれど,そのたびに街中の人の雰囲気が変わるのがなんとかなくわかるというのも,住み慣れた札幌というまちの特徴かも知れない.


本当?

東京で開催されている学会には今回は参加できず.なんとか効果とか雪氷圏の温暖化とか面白い話題がたくさんあるのに,行けないのが残念.

最近

昭和基地は最近の平均気温が2度上昇し、解けた氷は館林、太田市、邑楽郡の面積に匹敵する

と観測隊が報告している毎日新聞の記事を読んだのだけれど,今までの私の認識や文献やデータの解釈とは違うので,気になって仕方がない.観測隊が公の場で気温上昇を伝えているのは,私が知る限りこれがはじめてのような気がする.元データは何なのだろう?

これに関係して,公開講演会の「南極氷は地球温暖化で融けだしている?」で本山さんがどんな話をするのか,とても興味がある.話の内容を報告してくれる参加者がいればありがたい.


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