なつかしい英文

こんなこんな感じで紆余曲折を経てきた論文をようやく手にする…どこかしら懐かしさを覚える英文…そりゃそうだ,自分で書いたものなんだから…しかし,思わずそう感じてしまうほど,この論文が出るまでに時間がかかった...

午後,起学専攻M2中間発表の2回目.1回目の感想にちょっとキツめのことを書いたので気を悪くした人もいるんじゃないかと,少し気になっていたけれど,今回も,全体としては同じ印象を受けた.ただ違ったのは,前回は所用でいなかった前研科長が出席していて,さかんに発表者に質問していたことである.それらはどれも共通して修論の大目的を問うものであったのだが,私としては,そこに起学の教育理念との整合性に気を遣っている意図を読み取ることができた.さしづめ,我が意を得たり,といったところ.


昭和基地Wiki論文

昭和基地越冬中,研究以外で最も時間を割いたのが昭和基地Wikiの構築である.せっかく仕事をしてきたのだから,なにかの形でレポートをまとめておきたいと常々思っていた.

昭和基地Wikiの構築は観測調書にのっとった正式な業務ではなかったし,どこかの部門の任務でもないので,越冬報告書に記載する項目すら与えられることはなかった.越冬隊長が報告書の「基地運営」という項目の中で簡単に触れてくれているらしいが,開発者自らの手によるものではないので,充分に書き尽くせているとは言いがたい.

ということで,一連の報告プレゼン業務が一息ついたということもあって,先週あたりからチョコチョコと昭和基地Wiki開発に関する論文を書き始めている.今日はいよいよ核心部の記述.ついつい主観的になりそうなところをぐっと抑えて客観的記述を心がける.でもやぱり,いいたい放題書きなぐってみたい衝動はおさえきれない.どうしよう...隊長を共著者に引き込んで,評価を考察してもらおうかしら.


北海洞

助教として初めての指導院生となるM1のゼミ発表.北大探検部が昨年道南で「北海洞」という道内最長規模の鍾乳洞を発見したのだが,本人はその立役者である.レビューもそれなりにしっかりしているし,鍾乳洞の基礎調査記録もある程度まとまっているので,すでに修論の2章分ぐらいは仕上がってしまっている印象.

新米助教にとってやさしくありがたい院生である.


往年の機器

昨今はなんでもWeb経由で事務処理がすすむ.先日,人間ドッックの申し込みがアウトソーシングされて,Web経由で予約を入れるようにと連絡が来たばかりだが,実際にそれを使ってみるとエラーが頻発.アクセスが集中してサーバーが追いつかなかったためだとか.エラー表示に「Windows…..」と出てたのを見て,意地の悪い私は思わずほくそ笑んでしまった.全国に文科省共催組合員がどれだけいるか,たかをくくっていたのかねぇ…銀行でATMがうまく機能しないと頭取クラスの責任問題になるみたいだけど,この場合の責任はどこに行くのか興味があるところではある.

ついこの前には旅費申請システムもうまく機能していなかったみたいだし...運営基盤システムとしての重要性がネットシステムにかかる比重がどんどん増大している.その中で,裏方でサーバー管理業務にたずさわるSEさんたちの過酷な労働環境の話をしばしば耳にするけれど,彼らの社会的地位向上は今後期待できるのかしら?

実験に使う薬品管理もWeb上のシステムを使うように全学的に指示されている.実験室にはそのための端末を用意しているのだが,専用マシンを新たに購入するだけの余裕がない貧乏講座のうちでは,第一線を退いた旧式のマシンをそれにあてている.

新年度も始まって,実験室の整理にとりかかっている院生から,薬品管理端末が使いづらい,と苦情が来た.確かに何世代も前の古いマシンに違いはないけれど,私はそれで何本も論文を書いてきたのであり,愛着という感情的バイアスをのぞいても,まだまだバリバリ使えるマシンである.

でも,それからみればひ孫ぐらいの世代に進化している最近のマシンしか触ったことのないような院生にとっては,なんとも使いづらい代物としか感じないのだろう.その気持ちもよくわかるので,最新とまではいかないけれども,もう少しマシなPCに入れ替えることにした.

完全に見捨てられたマシンを片付けながら,PC界の世代交代の早さに一種の感慨を覚えた.それでもこのマシンは,つい先日も一役たったばかり.というのも,十数年前に南極でとったデータが古いタイプのFDに保存されていて,最近それが必要になったのでなんとか取り出したい,とSさんから相談があり,見事にこのマシンが役目を果たしてくれたのである.

まあ,所詮こんなことぐらいにしか使い道がなくなってしまったけれど,PC進化の落とし穴をさける意味で,古い機種を取っておく意味はある.昭和基地でも同様の経験をしたのを思い出した.

物事を安定に稼働させるには,なによりも「枯れた技術」を使うことが基本とされる.最新技術はこれまでにない展開をもたらしてくれるけれども,時間やダメダシという厳しい関門をくぐっていないだけに,思わぬ落とし穴が潜んでいる危険性も併せ持っている.研究業績の評価だって,正当に評価され学界の血肉となるにはそれなりの時間を必要とする.1-2年前の成果なんて,次の瞬間には否定されているかもしれないし,ずるいことをやって出した成果だったことが発覚することだってありえる.

コンスタントに結果を生産し続けていく力量をもつことが要求されるのは確かだけれど,時間という評価に耐えるだけの成果を出したかどうか,という面も,もうちょっと重要視されてもいいんじゃないかと思うこのごろ.


初夏

なま暖かい一日.いつもなら日が沈む頃には冷えだすけれど,今日はずっと暖かい.筋肉を硬直させなくてもよい気温のありがたさを実感.

一念発起して,なかなか整理できない周りの書類を片付ける.再利用できるように見通しを良くすることが肝要なわけだけれど,これがなかなか.

結局,学生の頃から実行し続けている「山根式袋ファイル整理法」に落ち着く.角形2号封筒に資料を分類して放り込むだけ.ひととおり整理がついたところで,懸案・実行中の仕事がいかに少ないかが明らかになって愕然とする.


文献探索

久しぶりに文献読み.

世の中いろいろ進んでいる.どのへんに食い込んでいけるか,なかなか思案のしどころ.


これが起学?

起学専攻M2中間発表の一日目.一応副担当として起学専攻の教育に関わっている訳だが,越冬していたためM2の状況を実際に見るのは今回が初めて.

結局のところ,基盤専攻となんにも変わらないんじゃねぇ?むしろ,いろんな分野が入り乱れているだけに細かい議論もできず,かえってたちが悪いかも.学術的・環境的意義付けも曖昧・後づけが多く,コンサル的な仕事が目立つ.これが環境科学院の目玉専攻がめざす大学院教育なのだろうか?

前にガイドコースをやっていたときは,他講座や専攻から批判をあびつつ,それに応えるように,ガイドコースとしての特徴を出した修論をめざし,コースの教育理念に近づけるような努力を精一杯してきたつもりだった.それは自負をもって宣言できる.一方,今の起学専攻は,当時そういう批判者だった人たちがやっているわけで,批判されてきた側として批判者だった彼らが今何を考えて起学の教育理念を実現しようとしているのか問い質したくなってしまった.同時に,一つの目玉の専攻として認められている分,正当に批判する側の人間が存在しなくなっていることも,問題を深刻化させていくんじゃないかと思う(当事者に問題が深刻であるという自覚があるかどうかも疑問なわけだが…).

夕刻,南極OB会北海道支部の総会で講演.幹事と代表事務局をやらされることになってしまった.

南極観測50周年記念事業を通じて,北海道支部は結構高く評価されているらしい.その威光が効いているうちに,OB会支部推薦で南極観測隊員を北海道から送り出そう,という構想まで飛び出した.どうなることやら.


Web地図環境

越冬している間に実感できなかった変化に,Web上での地図利用がある.昭和基地はネットがつながっているとはいえ,回線が細いのでGoogleEarthやYahooMapのような大量に画像をダウンロードするようなサービスは遅くてあまり使い物にならなかった.

帰国してブロードバンドの環境に戻ってみると,Webと地図情報とを組み合わせたサービスが急成長していることを実感させられた.ArcGISなど,専門的なGIS情報も今やWebを通じて展開できる.

残念なのは,やっぱり昭和基地周辺の画像が提供されていないこと.商業利用・提供とのかねあいの問題もあることは承知しているが,モノは存在しているのだから,なんとかネット地図サービスで使えるようにしてもらえないものだろうか?

現在もっとも注目しているのが,GPSデータとWebMap機能を連携させること.これらに関して結構まとまった情報を得られそうなサイトをメモ.


画像データベース

AACH画像アーカイブ事業の最終段階処理法について考えているわけだが,ファイルメーカーで作業しているデータベースから,ファルメーカーに頼らずに誰でも閲覧・検索できる汎用的閲覧形式に移す必要がある.この方法について仕事の合間に試行錯誤.

とりあえずCSVに書き出しておいてそれをhtml化すれば,誰でも使っているWebブラウザで見ることができるようにはなる.たぶんこの方法しかないだろう.といっても,なにせ8000もの画像がアーカイブされているわけで,それを一括処理できる方法が必要.いろいろ探していたらbptranというドンピシャリのツールがあることがわかった.とりあえずこれでやってみるか.

でもこれだと,固定ページになってしまうので,閲覧はできるけれども検索ができない.やっぱりサーバーサイドで処理して送り出してやる必要がある.Webアルバムにしてしまえば目的は達せられそうだけれど,いろいろあって適当なものを選ぶのに一苦労.有名どころでXoopsのモジュール版もあるGalleryがよさげなのだが,MySQLで直接管理している情報が部分的で中途半端.Coppermineというのは,ほとんどの情報をSQL側で管理しているようなので,これでも使ってみることにしようと思う.

それにしても,8000枚,300GB近い画像データを変換するには相当のPCパワーが必要.


プレゼン準備

学祭では,大学院しかないうちの部局として何か催すということがこれまでなかったのだけれど,今年は本学からなにかやってくれと依頼がきたらしい.その一環で南極の講演をさせられることになった.20分程度のを一日に2回,それを二日続ける.

一般向けのプレゼン資料を作り始めるが,これがなかなか難しい.18日には南極OB会北海道支部での報告もあるし,プレゼン準備ばかりやっているこのごろ.


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