南極 一覧

つわものどもが夢の跡

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スカレビックハルセンからピックアップされて空路昭和へ向かう.冬期にさんざん通ったラングルートがまだ残っているのが上空から見えた.残っていると言うより,シュプールが融けて亀裂になっている感じ.プロジェクトの成功をかけて必死に海氷上をはいずり回っていた夢の軌跡がだんだん消えゆこうとしている.そんな感じがして,なんだかしんみりとしてしまった.

昭和基地に近づいたら,見晴らし沖にしらせが接岸しているのが見えた.

午後,一般物資の氷上輸送が開始.通常は海氷が安定する夜間に行うが,今回は日中.我々47次隊は海氷からの陸揚げと装輪車での島内配送を受け持つ.帰投してすぐにもかかわらず,荷受け部のそり取り回し指導を頼まれて,休む間もなく雪上を駆け回る.

明日からまた野外に出かける.次の帰投は年明け.野外で新年を迎えるのはS17組と我々のみ.

本年はお世話になりました.来年もまたよろしくお願いします.それでは皆様良いお年をお迎えください.


S-form天国

image試料採取を昨日のうちに終わらせたので,今日は地形の調査.ここスカレビックハルセンはルンドボークスヘッタやスカーレンと同様に「S-form天国」である.

基盤岩に刻まれているこの浸食痕は,氷床の下でできたものだが,水流による浸食か氷そのものによる浸食かで学会を二分する大論争が起こっている.私は水流派.氷床下では水は被圧されて下から上へも流れることができる.この写真のように側壁を駆け上るように岩盤を削っている縦横無尽な動きはそうした被圧水のなせる技だと考えているのだが,どうだろうか?

夜の定時交信で,突然のリクエスト.着陸した地点はヘリの離発着に向かないので,もっと平らなところを探して移動しておいて欲しい,という.近くによい場所が見つからず,仕方がないので,総量800kgの荷物を500mほど手作業で移動させる.ひどい重労働.

しらせが昭和基地に接岸したらしい.無線を通じて入ってくる会話に,接岸直後の慌ただしさが分かる.


スカレビックハルセン

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朝の便で野外へ出る予定だったが,諸事情により昼近くまで遅れて出発.昭和を飛び立つと,夏オペ真っ盛りの,茶色の地面がむき出しになった『飯場』の全貌が見わたせた.

まずヒューカまで行って先発の二人をピックアップし,スカレビックハルセンへ移動.岩崎と私がここに降りて,三浦さんは昭和へ帰投.

さっそく,宇宙線照射年代測定用の岩盤サンプルを採取.30kgの表層岩盤をはぎ取る.


氷状偵察・どっち向き?

しらせの接岸ポイントを検討するため,越冬隊長と一緒にスノモで海氷上に出る.

スノモでももぐってしまうほど海氷上の積雪はザクザク.冬期の海氷とは全然違う.昨年の停泊ポイントまで行ってみると,5月に海氷が流された時に流動した氷山が進入ルート上に立ちはだかっていることが判明.これをうまくかわせれば,北に頭を向けた状態でほぼ同じ位置に停泊できそう.

夕食は48次隊歓迎のバーベキューパーティ.

しらせはかつて,西向き,つまり向い岩におしりを向けて昭和基地主要部に頭を向けた状態で停泊していたこともあったようだ.極地研究所のホームページのバナーにランダムに表示される写真の中に,夕日に染まった海氷上にしらせが停泊しているところを撮影した航空写真がある(ホームページを何度かリロードすると出てくるハズ).このしらせをよく見ると,じつは西向きに停まっていることが分かる.南からの進入路に大きな氷山があるので,どうやら,北向きにオングル島にそって海峡を入ってくることができなかったようなのだ.今日の氷状偵察の結果を考察しながら,あらためてこの写真をみて初めて気づいた.意外な発見.

今回はここまで大きな氷山ではないし,停泊予定位置にもそんなに近いわけでもないので,たぶん北向きで大丈夫だと思う.

海氷が流されると氷山の位置がガラッと変わってしまう.いや,むしろ,氷山は流れるのが普通の存在だから,今回の越冬で見慣れてしまった「海氷に鎮座する不動の氷山」というのは,ある意味では「動きの凍結」という刹那的な氷山を見ている事にもなるんだなぁ,と思った.

ひととおりの初期受け入れ作業の役割を終えて,ようやく明日から野外にでかける.3日後に一旦帰還する予定.


居残り

ヘリオペレーションが本格化.三浦・岩崎の47地形組,48地物・測地組が朝一番であいついでフィールドへ出かけていった.私は環境科学棟の引継ぎ,海氷行動安全講習の講師,氷上輸送のルート設定など,なにかと役回りが多く,露岩調査には一緒に出られず,荷物をヘリポートに運んだだけで出発組を見送るハメになった.その後,48後発組の受け入れや緊急輸送物資の荷受け作業など.

夕食後,海氷安全講習で48次隊に現状解説を行う.47次越冬隊よりも多い人数に圧倒される.人数的勢力は完全に逆転してしまった.久しぶりに多くの人に会って思いの外疲れた.


やってきた

とにかく,これを待っていたのよ.

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受け取る物を受け取ったら,早々に個室に引き上げる隊員ばかり.

小学校2年生の息子直筆の手紙.

「ママはいつも家ぞくをささえてくれています。パパはボクにとってたいせつな、そんざいです。だからたいちょうをくずさないようにして,体を大切にしてください。」

漢字が書けるようになったんだね.そんなこともようやく知った .いろいろうれしくてうれしくて...


持ち場整頓

基地内のあちこちでゴミ袋をかかえた隊員の姿を見かける.お客さんを迎える前の一家総出の大掃除,って感じ.どれも全体作業と言うわけではなく,各自の持ち場の整理.

いよいよ明日か...


丁度一年

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昨年の定着氷縁
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昨年のブレード取り付け作業

昨年の今日,47次隊の第一便が昭和基地へ飛んだ.あれから丁度一年.48次の第一便はまだ飛んでいない.波のゆれのない定着氷に入ったところでヘリのブレードを取り付ける作業をしているとか.明日・明後日には飛行できるようになるだろう.

しらせやヘリは,定着氷縁から弁天島を目指して南下してくる.我々が海底探査で使ったOKルートを横切ることは確実.まだ雪上車のワダチやルート標識は残っているかな?


週刊ドーム

今日も梱包・片付け作業.

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「週間」の誤植はご愛敬

ドームから新聞ネタが届くようになった.毎日とはいかないので,これから「週刊ドーム」として昭和に届けられる.その第一号に,飛行機でドーム入りした48次夏隊が南アフリカで購入してきてくれた新鮮な野菜を食した,との記事.我々昭和よりも一足はやくトマトやレタスにありつけたらしい.夏とはいえ,ずっと氷点下30度以下が続く世界で,雪上車の長旅をしてきた甲斐があったね.

体調不良はやっぱり食あたり.環境科学棟の冷蔵庫を掃除していて,つまみ食いしたのが悪かったらしい.自業自得.


空飛ぶスパモン

昨日に引き続き梱包・廃棄作業.

お腹をこわして力が入らない.越冬末期はヘタに残り物に手を伸ばさないほうがよいかも.

私もひそかに応援している「Flying Spaghetti Monsterism」の日本語福音書が出る,と朝日新聞の広告にあった.帰国したら読んでみよう.

教育現場への政治的な一方的押しつけが容認される下地は,わが日本でも整えられつつある.その新基本法が成立してしまいそうな現段階では出来ることは少ないが,新基本法下で今後成立していくだろう個別法案やそれらの運用への,監視と票決は国民の義務と権利として残されていることに変わりはない.

ラーメン


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