シンポ一日目
極域地学シンポジウムの一日目.
終了後の飲み会を楽しみに,専門的にはちょっと心配なセッションの座長を乗り切る.なんとなく世代交代が進んできたかな,と十年前に書いたエントリーのことを思い出した一日.
結局,これまでの経緯はこの通りになってきたということかな...
南極一覧
極域地学シンポジウムの一日目.
終了後の飲み会を楽しみに,専門的にはちょっと心配なセッションの座長を乗り切る.なんとなく世代交代が進んできたかな,と十年前に書いたエントリーのことを思い出した一日.
結局,これまでの経緯はこの通りになってきたということかな...
東京で開催されている学会には今回は参加できず.なんとか効果とか雪氷圏の温暖化とか面白い話題がたくさんあるのに,行けないのが残念.
最近
昭和基地は最近の平均気温が2度上昇し、解けた氷は館林、太田市、邑楽郡の面積に匹敵する
と観測隊が報告している毎日新聞の記事を読んだのだけれど,今までの私の認識や文献やデータの解釈とは違うので,気になって仕方がない.観測隊が公の場で気温上昇を伝えているのは,私が知る限りこれがはじめてのような気がする.元データは何なのだろう?
これに関係して,公開講演会の「南極氷は地球温暖化で融けだしている?」で本山さんがどんな話をするのか,とても興味がある.話の内容を報告してくれる参加者がいればありがたい.
北海道のローカル番組,HTBのイチオシでセルロン隊が南極で使うソリが札幌で作成されている様子を取材した「職人の技・南極のソリ製作に密着」というのをやっていた.ネタ提供はもちろんMikioジャーナルの阿部さん.発注者ご本人の取材である.
南極の氷の上で使うソリにはいろいろあるけれど,雪上車で何トンもの資材を運んだりカブースにしたりするソリとは違って,セルロン地質隊のようにスノモで引っ張るソリは小ぶりである.これまで,南極探検の犬ぞり時代から定評のあるナンセンソリを使ってきたのだけれど,岩石試料の重さなどに耐えきれず,前回のJARE49では破損があいついだとか.その欠点を克服すべく,現代風の材料と技術で新たに開発を依頼した,というのがニュースの趣旨.その発注先が札幌にある個人経営のソリメーカー.
氷床上ではないけれど,我々も海氷の上でよく小型そりを使った.海氷の研究者から依頼されていた海氷厚測定レーダー観測用のソリなどがその代表的なもの.
当初はFRPでできた小型船に乗せて使っていたのだけれど,一回の走査であっさり大破してしまった.裸氷のデコボコに耐えきれなかったのが原因.その後,昭和基地にあったスノモ用ソリを改良して一冬問題なく使い続けた.
イチオシで紹介されていた特注ソリもこの形に近いやつ.作成者の方は「初めてのことで,実際に使ったあとのフィードバックとそれに基づく改良があるといいのに」とおっしゃっていた.まさに職人の言葉だし,今の南極観測に欠けていることのような気もする.50年もやってる南極観測なんだからこれぐらいのノウハウは蓄積されているんじゃないの,と思われがちだけれど,実際のところはそうじゃないんだよねぇ...トライ・アンド・エラーの試行錯誤を続ける研究観測部門は別として,ちょっとした野営技術とか設営技術に関してはやりっ放しのことが結構多い.越冬中のBlogエントリーでもさんざんぼやいてきたことでもある.そういう体質に風穴を開けようとしている阿部さんの姿勢には学ぶべきところが多い.フォールドマネージャーとして,観測とは一歩引いたところで,しかも連続して南極に行くことができるがゆえの試みだったりもするんだろうな,と思う.
たぶんそのうちMikioジャーナルで動画配信されると思うので,見逃した人は要チェック.
ALOS搭載のPALSARがみた南極の画像が公開された.このモザイクに使われている画像には,私の越冬中に撮影されたものも含まれているみたい.PALSARといってもいろんなモードがあるみたいだけど,詳しいことはさっぱり.勉強しなくちゃ.
ところで,昭和基地に設置してきたリフレクターは役にたったのだろうか?
京大百周年時計台記念館というところで「企画展:「アフリカ、南極、ヒマラヤ」」が開催されているとか.なかなか面白そう.京都に行く機会は...なさそうだな...
環境省が,南極特別保護地区の追加に伴って南極環境保護法施行規則の一部を改正する省令案に対するパブコメを募集しているらしい.といっても,今回追加される南極特別保護地区は日本の観測地域とはあまり関係ないので,的確にコメントできる人はそういないだろうと思う.過去の同様のパブコメ募集を見ても,ほとんど回答者がいない状況.
ただ,ここ数年で南極への観光客が激増しているらしいし,日本からの観光客も少なくないということなので,ただでさえ環境保護条件が厳しい南極に,さらに特別保護地区があるということは認識しておいてもらっても良いだろうと思う.
久しぶりに南極学特別講義 Iで講義.やっぱりレギュラーな講義で半期かけてやらないと,ぜんぶしゃべりきれない.たぶんもう次回はないと思うけれど,話題をもうちょっと厳選すべきか...
終わって部屋にもどったら次の仕事が入っていた.こちらは極力避けてきたのだけれど,もうじき任期もおわることだし,最後のおつとめのつもりで引き受けることに.
今夜の「ためしてガッテン」でやっていた,低温でお湯が爆発する現象.昭和基地でミッドウィンターの夜にやってみたのがこの写真.
明るいところで,南極教室用の教材として使うために作ったビデオが下.
この現象について,JARE47で発行していた新聞「日刊昭和」に掲載された解説もPDFで紹介しておく(ただし本当に正しいかどうかは不明).
氷コア研究のパイオニアであるLorius博士が今年度の第17回ブループラネット賞を受賞.数年前にシャックルトン教授が受賞しているのを伝えたが,これで海と氷両方のコア研究者が受賞したことになる.
G8サミットに関連して北大で開催される,「市民公開シンポジウム「地球温暖化 − 科学者からのメッセージ」」には,シャックルトン教授の一年前にブループラネット賞を受賞しているIPCC-WG1代表のSusan Solomonさんが出席される.
サステナ・ウィークは,みすみすパスするのももったいないし,全部カバーするのも大変過ぎる.つまみ食い参加でもいいかなぁ...